ラブハムスター

ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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ハムスターが痩せた原因。病気の可能性と症状について

      2018/10/24

ハムスターは頬袋にたくさんエサを詰め込む食いしん坊な動物ですが、突然体重が減少して、痩せてしまうことがあります。

わたしも何度か経験して、今は毎日ハムスターの体重をチェックして、食欲もあるかどうかしっかり調べています。

今回は、ハムスターが痩せる原因についてをご紹介します。

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なぜ痩せてしまうの?

「特に何もしていないのに、ジャンガリアンハムスターが痩せた」といった投稿が、インターネット上に見られることがあります。

最近の人の健康法が、スリムでメタボリック体型よりも健康体という意識が定着したので、ハムスターにも、ついつい当てはめて、健康的な草食動物として育てる傾向が強くなってきているのも、その影響の一端でしょう。

 

しかしながら、ハムスターを手に取ると、実に身体は柔らかくて、とんでもなく細い隙間をくぐり抜けられるのが、飼い始めてすぐにわかるはずです。

実はハムスターの骨は非常に細く、しかも筋肉はあるといっても、腹筋などはあまり発達していないのが普通です。

そのため、体表の皮膚の下には、厚い皮下脂肪があります。

 

ハムスターが痩せた、だんだんと痩せていくのは、この皮下脂肪の減少が大きく関係しています。

つまり、脂肪といっても、内臓ではなく、皮膚の下が痩せた状態がそうなるというわけです。

 

餌は栄養に加えて、脂質が大事!

例えば、砂漠や乾燥した高原に住む、ロボロフスキーやゴールデンハムスターの場合は、それほど厚い皮下脂肪は必要がなく、むしろ体内の水分を逃さないような独特の新陳代謝を行います。

それに、痩せたとしても、ある程度の免疫力があるものです。

 

それに対して、ジャンガリアンハムスターや、その仲間のような寒い地域で暮らす種類のハムスターは、この皮下脂肪こそが重要な命綱なのです。

皮下脂肪は、体温調節で内臓の熱が外に逃げないような役割を果たし、しかも体力維持に必要な糖分を分解して利用することもあります。

 

こうした皮下脂肪は、活発な動きをする小型のハムスターにとっては、大変重要な器官でもあるのです。

特に朝晩が寒い春秋や、冬場は、それまでに溜め込んだ皮下脂肪が保温や体温維持に重要な役割を果たします。

 

従って、日頃から、餌には脂質を取り込んだ適切なメニューが常に必要なのです。

ハムスターは体温が下がると、自然と冬眠に備えて動きが鈍くなるので、もしハムスターがいつもうずくまって、あまり動かないようなら、ハムスターの身体に触れて、痩せたかどうかを確かめる必要があります。

 

痩せた後には、どうなってしまうの?

キチンと餌を与えている間は、ハムスターは自然と餓死するようなことはありません。しかし、いくら食べても皮下脂肪がつかなければ、寒い季節や温度が急激に下がった時間には、活動を止めてしまいます。

こうなると、餌も水も食べてくれません。

 

このような場合は、室温を上げるか、あるいはケージにヒーターをセットして、冬眠を防がなければなりません。

野生のハムスターは冬眠に備えて、食料を確保し、充分太ってから冬眠に入ります。

 

しかし痩せた状態で冬眠状態に入ることは、ハムスターにとっては永遠の眠りという事態の危険もあるのです。

また普段から、室温をあまり上げすぎた状態で飼育していると、餌の食べる量も減ることが時々ありますので、よく注意して適切な温度管理で飼育しなければなりません。

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専用のナッツ類は定期的に与えよう

フルーツや野菜だけでは、皮下脂肪は厚くはなりません。必要な脂質は、ハムスターの場合は種子の油分から得ることが出来ます。

 

ハムスターに与えられる種子、ナッツ類は、人が食べる加工食品では、余計な塩分や油脂が多すぎて、ハムスターには与えられません。味付けの無い、出来れば乾燥、あるいは火を通しただけや、市販される専用のハムスターの種やナッツ類の餌が必要です。

 

もちろん、こればかりでは脂肪だけ余計につくので、適量が必要ですが、量としては、他の餌に対して、20%~30%は加えておくのが良いです。ひまわりの種のような、そのままで食べられる無加工な種子類は、特にオススメです。定期的にパラパラと餌に加えて与えてあげましょう。

 

痩せた!でもどうしたら良いの?

飼育している中で、なんとなく痩せてきた感じがしてきたら、まずは野菜や果物を与えるのを停止してください。

こうした生の植物性飼料は、必ずハムスターにとって必須の食べ物ではありません。

 

普段あげている専用のハムスターの餌に対して、40%ぐらいのひまわりの種や、専用のナッツ類の割合を増やしてください。

ヒーターは真夏以外は、常にケージ内にセットしておいて構いません。

室温は深夜以外は出来るだけ下げないように、25度以上に上げておくことをオススメします。

 

ゴールデンハムスターのような大きな種類は、室温は真冬で30度近くあっても大丈夫です。

むしろ下げすぎると下痢をすることがあります。

 

痩せてくると、被毛もボサボサになり、元気が無くなって抵抗力が落ちていき、感染症などにもかかりやすくなるので、痩せたら、温度管理は非常に重要であることは覚えて置きましょう。

皮下脂肪が薄い状態は、常に気温差で体温に影響を与えてしまいます。

 

他の病気で痩せた、ということはないのでしょうか?

原則的に、感染症も含めてハムスターは体力が落ちて食欲が落ちて、餌を食べられなくなると危険です。

まず対処のしようはほとんど無いのが現実です。

病気が見つかっても、それを治す治療薬があるわけでも、手術で治すことも出来ません。

 

しかし、病気の根源は、まずは体温の低下が大きく影響することは確かです。

またロボロフスキーのような、小型種は、まず痩せていることさえ気がつかない場合が多いです。

 

まずは衛生面で、頻繁に床材の交換、室温と、適切な餌、それに脂質のある食べ物を欠かさないように注意し、ハムスターを健康的に最後まで面倒を見られるように、ハムスターのための環境と餌には充分注意しましょう。

また、なんとなく痩せたからといっても、いきなり急死することは考えられませんので、出来るだけ早急に給餌の方法を変えてみるのが懸命ですね。


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