ラブハムスター

ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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部位別にみるハムスターの脱毛。原因と症状、治療法まとめ

   

フワフワとした毛並みが多くの人を魅了してきたハムスター。

飼い主ならハムスターを手の中に抱き上げた時のモフモフ感は忘れられないことでしょう。

健康なら密度の高い体毛が体全体を覆っているハムスターですが、時折体の一部に脱毛が見られることがあります。

 

一部分の小さな箇所ならまだしも、大きな脱毛ができてしまったり、そこをハムスターがかゆがっていたりするならとても心配になるものです。

今回はハムスターの脱毛の症状とその原因を考え、それぞれの場合の適切な対処法を取り上げます。

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ハムスターの脱毛の症状を見極める

私たち人間でも体の調子によって部分的な脱毛ができたり、それがいつの間にか治ったりしているものです。

その原因が何だったのか分からない場合も多いわけですが、ハムスターの場合にも脱毛の原因には様々な事柄が関係しています。

 

会話することのできないハムスターの脱毛の原因をすべて特定できるわけではありませんが、まず大切なのはハムスターの体に起きている脱毛の症状を見極めることです。

 

通常なら肌はキレイなピンク色

健康なハムスタ―の場合、体毛の下の地肌はキレイなピンク色をしています。

ハムスターの脱毛箇所がキレイなピンク色をしており、すぐにその脱毛が消える場合にはあまり気にしすぎなくても良いかもしれません。

 

私たち人間と同じように健康であっても何らかの要因で脱毛が起こることもあり、いつの間にか消えていることもあります。

しかし、脱毛の箇所がキレイなピンク色だとしてもそれだけで安心することはできないので、注意が必要です。

 

地肌がキレイなピンク色の場合の脱毛原因

前述のように、ハムスターが健康であっても脱毛が起こることはあり得ます。

たとえば、ハムスターは夜間も私たちの寝ている間に活発に活動している動物であり、ちょっとしたことでどこかに体をぶつけたり、高いところから落ちてしまったりしているものです。

また、日常生活でいつも同じ体の箇所が同じ場所にあたって擦れている場合もあり得ます。

 

回し車で遊んでいる時やゲージの同じ個所を齧ることが習慣になっている場合など、体の同じ個所が擦れているということはないでしょうか?

擦れによる脱毛の場合過度に心配する必要はありませんが、回し車の位置を変えてあげたり、ゲージをガシガシできない水槽やプラスチックケースに交換してあげるなどの簡単な対処をすることで改善できるでしょう。

また、私たちと同じように高齢に伴う脱毛の場合にも地肌はキレイなピンク色を保っている場合がほとんどです。

 

しかし、地肌が荒れたりしていないピンク色だったとしても、それ以上に深刻な原因の場合もあり得ます。

ストレスが原因で脱毛が起こる場合にも地肌はキレイなピンク色をしている場合があります。

私たち人間の場合にもストレスが原因で「円形脱毛症」などの症状が体毛に現れるのと同じです。

 

さらに深刻な場合には内臓器官の疾患による症状のひとつとして脱毛が起こる場合もあります。

腎臓や肝臓機能の低下、ホルモンバランスや甲状腺異常などによって脱毛が引き起こされる場合が多いようです。

 

ストレスが原因の場合の脱毛対処法

ハムスターにとってのストレス要因はたくさんありますが、最もストレスとなりやすいのは私たち人間です。

ハムスターに脱毛が起こっていて、ストレスが原因と疑われる場合には、まずハムスターとの接し方を再考してみましょう。

ハムスターが寝ている時に無理に起こしたり、掃除を始めてしまったりはしていないでしょうか?

 

ハムスターを真上から掴んだり、頻繁にゲージから出して触ったりしていないでしょうか?

飼い主の私たちにとっては何気ないことでも小さなハムスターにとっては大きなストレスとなっている場合がありますので、まずは私たちの行動を見直してみるのは良いことです。

 

内的要因が疑われる場合の脱毛対処法

内臓疾患などによる脱毛が疑われる場合には、体の広範囲にわたって脱毛の症状が現れたり、複数の箇所に脱毛が現れたりします。

 

そのような場合には自宅での治療だけでは対処することが難しいため、なるべく早く動物病院で診察を受けるようにしましょう。

体に症状が現れ始める段階になると内臓疾患の改善は難しい場合も少なくありませんが、普段からの食事や飼育環境を整えることが一番の予防となります。

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脱毛した箇所が赤くなったり、ただれたりしており、かゆみもある

脱毛が生じた箇所の皮膚が赤くなったり、ただれたりしている場合もあります。

それに伴って発疹が体に現れたりする場合もあるかもしれません。

ハムスターも脱毛箇所や体全体を?きむしったり、かゆがったりする様子も多く見られます。

 

<h3肌の赤みやただれが伴う場合の脱毛原因

脱毛箇所に赤み、ただれが生じている場合には何らかの皮膚疾患やアレルギー反応によって脱毛が生じている可能性があります。

これらの反応が引き起こされる原因もさまざまですが、飼育環境の不衛生さや飼育用品がアレルギー反応を引き起こしていることが考えられます。

 

また、脱毛にかゆみなどが伴う場合にはニキビダニによる脱毛も考える必要があるでしょう。

ニキビダニとは人間やハムスターの皮膚に住んでいるダニの種類で、健康なハムスターの場合にはあまり気にすることもなく生活していますが、免疫力が下がるとかゆみが強まったり、脱毛症状が生じたりもします。

ハムスターに悪影響を及ぼすダニはほかにも知られていますが、脱毛を引き起こすダニとしてはニキビダニの増殖が考えられます。

 

アレルギー反応による脱毛への対処法

アレルギーによって脱毛が生じている場合には、その原因を取り除くことが最大の解決策です。

しかし、この原因を特定するのが一番難しく、考えられる原因をひとつずつ潰していくしか方法はありません。

 

原因として考えられるものとしては、エサ、床材、飼育部屋やゲージ内のホコリなどの要因です。

時期をずらしてこれらの要因を改善してみて、何がアレルギー反応を引き起こしているのか特定できるのが最善ですが、幾つかの方法を試しているうちにいつの間にか脱毛が治っていた…。ということもあります。

再発しないようであれば、その飼育環境を維持するようにし過度に心配する必要はないかもしれません。

 

ニキビダニによる脱毛への対処法

通常、ハムスターの皮膚にはニキビダニが住んでいるので脱毛が生じたり、過度にかゆがったりしている場合には免疫力が下がっているか、ニキビダニが異常に発生するような環境になってしまっていることが考えられます。

免疫力を高めるために動物性のエサを与えたり、バランスの良いエサの構成に変えたりすることも効果があります。

 

また、ダニの異常発生を防ぐためには日頃から排泄物をこまめに掃除したり、エサの食べ残しをそのままにしておかないなどの方策を取ることができます。

ニキビダニは肉眼では確認できない程小さなダニであるため、使用しているゲージや器具類すべてを熱湯消毒するというのも良い方法です。

 

それでも体のかゆみが続くようであれば、動物病院でダニ用の塗り薬をもらうことも効果があるでしょう。

しかし、一度薬でダニを退治しても根本の飼育環境を整えなければ脱毛が再発してしまうことも考えられるため、まずは飼育環境をしっかり整えることが大切です。

 

脱毛への対処は日頃からの観察が一番大切

いつも通りに過ごしているように見えても、急に体の一部に脱毛が生じてしまうということがハムスターの場合にはよく起こり得ます。

その原因はさまざまですし、原因によってはあまり気にしなくても良い場合もあります。

 

しかし、ある場合には大きな体の不調がその脱毛に現れているということもあります。

ケースバイケースで対処方法は変わってきますので、日頃からハムスターの行動をよく観察し、脱毛が生じた場合にはいつもと変わった点がないかどうか、もう一度確認してみるようにしましょう。


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