頻繁にハムスターがくしゃみをするときは要注意!原因と対処法について
わたしたちに比べて身体の小さなハムスターは小さな変化でも体調を崩しやすいものです。
大切なパートナーとより長く一緒に過ごすためには小さな変化も見逃さないように注意しなければなりません。
今回は特にハムスターの「くしゃみ」に注目して、その原因と対処法について考えてみましょう。
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ハムスターのくしゃみの原因
ハムスターも人間と同じ哺乳類のため、わたしたちが体調を崩すのと同じ原因で体調を崩してしまいます。
わたしたちも時折くしゃみをすることはありますが、頻繁にくしゃみが出るならば、必ず何か原因があるはずです。
人間の場合と同様、ハムスターのくしゃみには次の原因が考えられます。
1 ウイルス性感染症、風邪
2 細菌性感染症
3 アレルギーまたはホコリや粉塵に対する反応
4 ストレス
考え得るこれらのくしゃみの原因は、早急に対処しなければ身体の小さなハムスターにとってどれも命に係わる問題となります。
ハムスターの様子と飼育環境を考え、どの原因が当てはまりそうかチェックしてみましょう。
くしゃみが止まらないのは危険サイン
ハムスターのくしゃみが止まらない場合は、何が原因で起きているくしゃみでも危険信号です。
くしゃみの原因がいつまでたっても取り除かれず、体調悪化状態が続くということです。
風邪が治ったり、ケージを掃除して一時的にアレルギーがなくなりくしゃみをしなくなると出なくなったと安心しますが、長期的に続く場合は必ずくしゃみの原因があります。
ウイルス性感染症・風邪が原因
・くしゃみ
・鼻水がでる
・体温の上昇
・食欲低下
・呼吸が早くなる
原因 インフルエンザの可能性が
ウイルス性感染症の場合、主にインフルエンザが考えられます。
インフルエンザは人間からハムスターへも感染するため、飼い主さんがインフルエンザにかかってしまった場合は注意が必要です。
インフルエンザは主に冬場に流行するので、ハムスターを飼育しているお部屋が乾燥しすぎていないかにも注意しましょう。
また、ハムスターも人間と同様、身体が水に濡れて体温が下がったままにしてしまうと風邪をひきやすくなります。
特に身体の小さなハムスターはすぐに体温が下がってしまいます。
もし身体が水で濡れてしまった時にはすぐに柔らかいタオルなどで拭き取り、濡れたままにしないようにしてあげましょう。
ハムスターは雨もあまり降らない乾燥地帯に住んでいるため、水に濡れることを想定していない毛の作りになっています。
そのため一度濡れると毛が乾きにくく、体温が奪われ危険な状態になってしまいます。
治療法 湿度を50パーセント以上にする
インフルエンザが疑われる場合には、すぐに獣医さんに診てもらうようにしましょう。
特に頻繁にくしゃみをしていて、鼻水が透明な水っぽいものから黄色がかった粘度の高いものになっていたら、インフルエンザの確率が高いと判断できます。
動物病院ではウイルスに対しての抗生剤や、体力を回復させるためのビタミン剤を投与して治療を行います。
症状が悪化して食欲が低下しすぎないうちに対処しましょう。
冬場の部屋の湿度に関しては、わたしたちのインフルエンザ予防も兼ねて50%前後を保つようにしましょう。
湿度が40%を切るようになると、人間と同じようにハムスターもインフルエンザ感染の危険が高まります。
細菌性感染症
・くしゃみ
・鼻水が出る
・体温の上昇
・食欲低下
・目やに
原因 ケージ内の細菌が繁殖
細菌性感染症の場合、清潔な飼育環境ではないことが原因となり細菌が繁殖してしまっていることが考えられます。
ハムスターにとって主に問題となるのはパスツレラ菌とレンサ球菌です。
パスツレラ菌は動物が本来体の中に保有している菌ですが、生活環境の悪化やストレスなどで発症することがあります。
レンサ球菌の感染経路は主にわたしたち人間です。わたしたちのくしゃみや咳によって感染してしまいます。
対処法 ケージの掃除
どちらの病気に対しても菌に対しての抗生剤が有効です。
アレルギーやストレスの原因と考えられるものを取り除いても症状の改善が見られないのであれば、細菌性感染症が疑われますので、獣医さんに早めに診てもらいましょう。
特にレンサ球菌の感染経路は主に飼い主であるわたしたちのため、ハムスターのお世話をする前には必ず手を洗い、飼い主さんの体調が優れない時にはマスクなどをして感染を予防しましょう。
また、細菌の繁殖を防ぐためにハムスターの生活環境を清潔に保つよう心がけましょう。
特にトイレ、エサ入れはこまめに掃除するようにします。
寝床のカビの発生などにも注意を払い、細菌が繁殖しないようにすることが最大の予防になります。
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アレルギーまたはホコリや粉塵への反応
・くしゃみ
・鼻水がでる
・皮膚の炎症
・呼吸が早くなる
食べ物、床材に対するアレルギーの発症、部屋、飼育環境のホコリや粉塵が考えられます。
アレルギー反応に関してはハムスターの個体差にも因るところが大きいです。
原因を特定するのが難しいため、考え得る原因をひとつひとつ変えてみるのが原因特定の有効な手段です。
アレルギーは個体差がある
エサによるアレルギー反応は皮膚に現れることが多いですが、くしゃみや鼻水に現れることもあります。
ペレットや乾燥野菜など加工されているエサを与えている場合、加工過程でアレルギー反応の原因となる物質を含んでしまっていることが考えられます。
新鮮な野菜などをおやつとして与えている場合でも、野菜に含まれている化学肥料や表面に付着して残ってしまった農薬などがアレルギー反応を引き起こしてしまっているかもしれません。
バランスよく様々なエサを与えるのは良いことですが、
数種類のエサを与えているならば、そのうちの1種類のエサを与えるのを止めてみて経過を観察してみましょう。
同じペレットなどでも他の製品に変えてみるなどの対策も有効です。
ハムスターのアレルギー反応を予防し健康を維持するためにも、エサは単食を避けてバランスよく与えるようにしましょう。
バランスの良いエサを用意するために、可能ならプランターなどを用いて自宅でハムスター用の野菜を育ててみるのはいかがでしょうか?
以前わたしはベランダにプランターを置いて簡単に育てることのできる野菜を育てており、その収穫の一部をエサとして与えていました。
季節の変化によって常備するのは難しいかもしれませんが、自分で育てた無農薬の安心して与えられる野菜があれば健康管理にとても役立つはずです。
ハムスターのエサ用にプランターで育てられるおすすめの野菜として成長の早い二十日大根(必ず茹でてから与えます)、芽キャベツなどがあります。
これらの野菜はサイズ的にもハムスターにぴったりです。
床材が原因の場合
床材が原因となってハムスターのアレルギー反応が引き起こされることもあります。
針葉樹チップの床材が原因と考えられることが多いようですが、実際はどの木材のチップなのかということよりも加工過程に問題がある場合が多いようです。
過度に安価で売られているものや保存状態の悪い床材は避け、信頼できる床材チップを購入することが重要です。
また、アレルギー反応ではなくても床材の粉塵や部屋のホコリなどに反応して、くしゃみが頻繁に出るということもあります。
飼育ゲージ内やご自宅のお部屋も清潔な状態を保ちましょう。
稀なケースとして人間と同じようにご自宅の新築、改装後に壁紙の接着剤などによってくしゃみが引き起こされる場合もあるようです。
ストレス
・くしゃみ
・奇声を発する
・外に出たがる
・トイレ以外の場所でトイレをする
・お散歩に出すと帰りたがらない
原因
飼い主の接し方、飼育環境、栄養バランスの悪さなど。
病気のもっとも大きな原因
ストレスはハムスターにとって病気の最も大きな原因と言えます。
ストレスを与えないようにする飼育上の注意点は他の項目でも扱っていますので、
ここでは③で取り上げたホコリや粉塵への対策も兼ねた方法についてご紹介します。
ホコリや粉塵が原因でくしゃみが頻繁に出る場合、床材として使用しているウッドチップやペーパーチップがくしゃみを引き起こしている可能性があります。
そこで、ゲージ内のすべてに単一の床材を敷くのではなく、一部を砂場にするという方法があります。
ホコリや粉塵の発生原因となり得る床材の全体の面積を減らし、本来ハムスターが生活している砂地を再現することにより、ストレスの軽減も図ることができます。
砂は目の細かいものだと粉塵の原因となってしまいますので、目の粗い「珪砂」などを用います。
砂ではありませんが、わたしは以前アクアテラリウムで用いられる「ソイル」という焼き土を使用していました。
土を焼き固めたものですが、粒の形状がしっかりとしているのでホコリ状にはならず、また匂いもある程度抑えてくれるため重宝していました。
ただハムスター用ではないため値段が高めになってしまうところは難点です。
くしゃみに気がついたら早めの対処を
大切なハムスターが頻繁にくしゃみをするのはとても心配です。
小さな動物ですので、くしゃみなどの変化に気づいたらすぐに対策を講じるようにしましょう。
ハムスターのくしゃみの原因はわたしたち人間とも共通するところが多くあります。
ご自身の体調管理と照らし合わせて考えてみましょう。症状が軽いうちに今回取り上げた方法で対処するなら、早く元気になってくれることでしょう。
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