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ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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耳、手、お腹など部位別に見るハムスターのできものの原因と治療方法

      2017/09/07

私たちも生活していると、肌にニキビができていたり、口の中に口内炎ができていたりすることがあります。

ニキビや口内炎であれば、早めに薬局などで薬を買ってくることで対処できますが、体の中にそうした「できもの」ができてしまうこともあります。

体内にできてしまったそうしたできものは健康診断をしないと分からないことも多いですし、時には直接命に関係する問題にもなり得ることもあります。

 

「できもの」と言っても、私たち人間の場合にも薬で対処できるものから外科的治療が必要となるものまで様々なタイプがあるのです。

ハムスターは私たち人間よりもさらにできものができやすい生き物だと言われます。

今回はハムスターの「できもの」に注目してその原因と対策・治療法を考えたいと思います。

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そもそも「できもの」とは?

私たちはよくできものという言葉を使うことがありますが、できものとはいったいどんなものを指すのでしょうか?

基本的には「できもの」とはさまざまな病気や症状の総称でしかありません。

 

食事のバランスを崩してチョコレートやナッツ類を食べ過ぎた次の日に急に顔に吹き出物ができていたという経験をしたことがあるかもしれません。

それもできものの一種ですし、もしそれが口の中にできれば口内炎という呼び名に変わります。

また、もしそれが体の中にできてしまえば、腫瘍という少し恐い名前に変わってくるわけです。

 

その腫瘍と呼ばれるものにも2つの種類があります。

体にあまり害を及ぼさない「良性腫瘍」と命にかかわる病気となり得る「悪性腫瘍」です。

そして「悪性腫瘍」である場合には、そのできものが「ガン」と呼ばれることもあるわけです。

 

ハムスターの場合にも同様です。

体の小さなハムスターは外的環境や食事などによって体に影響を受けやすい動物ですので、私たち人間以上にできものが体にできやすいと言われています。

実際ハムスターを飼っていて、このできものがハムスターの体にできてしまったという方も多いのではないでしょうか?

 

しかし、私たち人間と同様ハムスターも体にできものができたからといってすぐに命が危ないというわけではありません。

できものができてしまった箇所やできものの状態によってはハムスターが引き続き元気に生活できる場合もあります。

では、全体としてハムスターの体にできものができてしまう原因にはどんな事柄が関係しているのでしょうか?

 

できものが発生してしまう原因とは?

ハムスターの体にできものができてしまう原因として考えられるものは、そのまま私たち人間にもあてはまる要因です。

たとえば、高脂肪・高たんぱくな食事を毎日続けていたり、農薬や化学物質、添加物が多く含まれた食品を食べていたり、肌に細菌が付着したりすることはすべてできものの原因となり得ます。

 

特にハムスターの場合には床材やトイレ砂に細菌が発生してしまうことも多いため、皮膚が炎症を起こしたり、できものができてしまったりしやすいのです。

加えて遺伝的な原因も見過ごせません。

 

ハムスターの場合にも親ハムスターができもののできやすい体質であれば、その子どもたちもできものができやすくなる可能性は高まります。

また体の外、皮膚上にできるできものについては、気温や湿度、日光の当たり方によってもできものができてしまうことがあります。

さらにハムスターのできものには年齢も大きく関係しています。

 

多くのハムスターは寿命が2年~2年半ほどです。

1歳半を過ぎたあたりからハムスターの免疫力は徐々に低下し始めます。

 

そうなると若い時には対処できていた体の不調がだんだんできものとして現れるようになってきたり、できものが治りにくくなってきてしまうのです。

1歳半を過ぎたならそれまで通りのエサのあげ方を続けるのではなく、与える量やエサの内容を再考してあげるのが賢明でしょう。

特に脂肪分の多いナッツ類はおやつ程度にとどめるようにし、野菜やバランスの良いペレットを中心とした食事への切り替えが重要です。

 

できものへの対処は早期発見が最重要

ハムスターは体の小さな動物であり、ほとんど鳴き声をあげることもありません。

ですから、自分の体の不調を飼い主に訴えるすべをほとんど何も持っていません。

 

私たち飼い主がハムスターのできものに気付いてあげて、早期発見してあげることが大切です。

見た目では分かりにくい場合でもできものができるとハムスターはかゆがったり、触れた時に痛がったり嫌がったりすることがあります。

いつもと違う行動や様子があったら、まずできものができていないか確認することは大切です。

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お腹や背中など体の中にできるしこり

ハムスターを手に持ち上げた時にお腹や背中にしこりのようなものを感じたことはないでしょうか?

健康なハムスターはお腹を触るとフカフカの体毛に覆われていてとても柔らかく、ほとんど肋骨などの固さは感じることができません。

 

しかし、体の中にできもの(腫瘍)ができてしまうと、こりこりした小さなボールのようなものを手で感じることができる場合があります。

ハムスターはとても代謝の高い動物のため、そのようなしこりをそのままにしておくと1週間ほどの間に一気に大きく成長してしまうことがあります。

このような体の中にできるできもの(しこり、腫瘍)の場合には、すぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。

 

ハムスターの体内に発生したできものの場合には、動物病院でとり得る対処法は2つ考えられます。

できものがハムスターの体の取りやすい位置にできており、骨や臓器に癒着していなければ外科的処置で切除する方法。

 

もしくは切除が難しい場合には、それ以上大きくなるのを遅らせるための投薬という方法が考えられます。

小さな体のハムスターにとって、できものの切除は大きな危険を伴います。手術するためにかける麻酔でそのまま亡くなってしまう場合も多くあり、実際にはあまり現実的な方法ではないでしょう。

 

体の中にできてしまったできものの場合、私たち飼い主にできることはほとんどありません。

しかし、そのできものがまだ小さな内に早期発見できれば、薬で進行を遅らせたり、その後の生活をできるだけ快適に過ごせるように助けてあげることはできるはずです。

慣れているなら観察するだけでなく、ハムスターとの触れ合いの時間も多くとるようにして、ハムスターの健康状態にいつも気を付けてあげるようにしましょう。

 

手足や耳など体の外にできるしこり

できものはハムスターの体の外にできる場合もあります。

手足の関節が膨らんでいたり、耳の後ろや皮膚にできものができていたりすることもあります。

 

手足の場合、エサに含まれる石灰分などが関節で固まり、しこりのようになっている場合もあります。これは特に老化が進んだ高齢のハムスターに多い症状です。

また、耳の柔らかい部分や皮膚にできたできものはかさぶたのようになり、いつしかそのままポロっと取れてしまうということもよくあります。

そのようなできものの場合、また同じ個所に繰り返しできるのではない限り、あまり心配する必要はないでしょう。

 

しかし、そのようなできものであっても、ハムスターが掻きむしって出血したり、そこから細菌が入ってしまうこともあるため、動物病院で塗り薬を処方してもらうのが最善でしょう。

また、耳の中の外耳の部分にできるできものを特に「乳頭腫」と言います。

 

耳をよく引っ掻くハムスターが自分の耳を傷つけてしまい、そこから細菌が入ってできものができてしまう病気です。

ハムスターがよくかかる病気のひとつですが、この乳頭腫については比較的手術しやすい部類に入り大きくなり過ぎないうちに切除することが大切です。

 

まとめ

私たちの体以上にできものができやすいハムスター。

小さな体の彼らは本当にデリケートな生き物です。

できものにもポロっといつの間にか取れている物もあれば、命の危険があるものもあるので、いつも健康状態を観察するように注意してあげましょう。


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