ハムスターがぐったりしているときの5つの原因と対処法
2017/09/08
可愛らしい仕草で私たちを癒してくれるハムスターですが、実際はとても繊細で臆病な動物です。
そのため、私たち飼い主が気付かない間にも様々なストレスや環境変化の影響を受けています。
また、とても小さな動物のためそうした変化の影響を私たちよりもさらに短時間で受けてしまうというリスクもある動物なのです。
これまでハムスターを飼っていて、つい昨日まで、つい数時間前まで元気だったのに急にハムスターがぐったりしていた。という経験はないでしょうか?
体が小さく繊細なハムスターの場合、突然体調が悪化してしまうことが多くあります。
今回はハムスターがぐったりしている場合に考えられる5つの原因とその対処法について考えます。
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暑くてぐったりしている
ハムスターがぐったりしている場合に考えられるケースの多くは温度変化によるものです。
そのひとつは気温上昇によってハムスターがぐったりしているという状況です。
日本でも夏の気温が40℃近くまで上昇する場所が多くなり、毎年夏にはこの危険が伴います。
しかし、野生のハムスターは暑い乾燥帯のようなところに住んでいたんだから、暑さには強いのでは?と思われるかもしれません。
確かに野生のハムスターの多くは時間帯や季節によって気温が大きく変化する地方に生息し、過酷な環境でも生き抜いているわけですが、彼らの多くは地中に穴を掘ったり、岩のくぼみに住んでいたりします。
外気温がいくら暑くても、地中ではひんやりとしていて、かつ湿度もちょうど良いくらいに調整されているという、野生ならではの環境で野生のハムスター達は生活できるわけです。
しかし、お家でお留守番しているハムスター達にはそんな逃げ場がありません。
これは後で出てくる寒さにも同様に当てはまる事柄です。
しかも厄介なのは気温による影響は短時間でハムスターの健康に影響を与え得るという点です。
私たち人間でも、直射日光を短時間浴びただけでも熱中症や、その初期段階である頭痛を感じることがあります。
体の小さなハムスターの場合、ほんの30分程度でも日の差し方の変化などで直射日光を浴び続けるとぐったりしてしまうことがあるのです。
ハムスターが暑さで弱っていると、荒い呼吸をしていたり、下を口から出していたりします。
暑さによるぐったりへの対処法
まず、大前提として短時間でも直射日光が当たる可能性がある場所や気温が上昇する可能性のある場所にはゲージを置かないように注意しましょう。
では、すでにハムスターがぐったりしている場合はどうしたらよいのでしょうか?
暑さでぐったりしているからと言って、温度変化に弱いハムスターを急激に冷やすことは命取りになります。
クーラーの風や扇風機の風を直接当てることは避けましょう。
まずは部屋全体の室温を25℃前後まで下げるようにします。
そして、室温と共に湿度にも注意してあげてください。湿度が60%を超えている場合には高すぎますので、除湿もあわせて行うようにします。
さらに人間用のスポーツドリンクを5倍ほどに水で薄めて、口を濡らすように与えてあげるのも良い方法です。
少しずつでも良いので吸収しやすい水分を継続的に与えるようにします。
また、暑さや寒さでぐったりしている場合には動物病院に連れて行こうとしてもその間の気温の変化が命取りになったり、病院へ行っても処置は自宅と同じだったりする場合も多いのが実情です。
ですから、まずは動物病院へ行く前にすぐに冷やしたり、暖めたりという応急処置を取るようにしてあげましょう。
寒くてぐったりしている
暑さと共にハムスターは寒さにも弱い動物です。
ハムスターは室温が10℃前後になると冬眠し始めてしまう子が出始めます。
注意しなければならないのは、これはハムスターによっても個体差があり、ある子はぐったりしているにも関わらず、同じ室温で飼っていても別の子は元気でいたりすることもあります。
寒さに関しては他のハムスターと比較して判断するのではなく、室温を見て判断するようにした方が良いです。
寒さによるぐったりへの対処法
基本的には室温は常に15℃以上は保つのが最善です。
暑さでぐったりしている場合と同様に、寒さの場合も急に温めてはいけません。
一番良いのは、人肌でゆっくりとハムスターの体を暖めてあげることです。
その際に体のめぐりを良くし、活動を促すために軽く体をさすってあげるのも効果があります。
暑い場合と同様に室温を上げてあげるのはもちろんですが、冬場の必需品であるヒーターは必ず付けてあげるようにしましょう。
また、ヒーターを付けていたつもりが電源が入っていなかったり、壊れていたりする場合もありますので、ヒーターが本当に暖まっているかどうかしっかりチェックしてあげるようにします。
病気によってぐったりしている
気温の変化が原因ではなくハムスターがぐったりしている場合には、病気にかかっているということも考えられます。
ハムスターがかかる病気はたくさんありますが、短時間で急激にぐったりしてしまう場合、ウエットテイルなどによる脱水症状なども考えられます。
病気によるぐったりへの対処法
目立った症状や気温変化などの要因が無いのにぐったりしている場合には、すぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。
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ショック(ストレス)によってぐったりしている
ハムスターなどの小動物の場合、強いショック(ストレス)を受けると、そのままその姿勢で固まってしまうということがあります。
近くで大きな音がしたり、衝撃を感じたりするとそのような行動を取ることが多いですが、実はこれがハムスターにとっては意外に大きなストレスらしいのです。
そのようなストレスを日常的に受けていると精神的に疲れてしまい、ぐったりしてしまうことがあります。
ショック(ストレス)によるぐったりへの対処法
まず、ハムスターのゲージを騒音や衝撃の少ない場所に置いてあげるようにしましょう。
意外に盲点なのは、静かな部屋であってもドアの近くや壁にゲージをくっつけて置いてしまうと、衝撃が伝わってしまいハムスターにとっては大きなストレスとなります。
また、ハムスターとの触れ合いは時間を限って行うようにし、ハムスターが寝ているようであれば無理に起こさないようにするのも大切です。
ぐったりしている具体的な要因がストレスとすぐに判断することは難しいですが、日頃からの配慮がハムスターのストレスを軽減することにつながるはずです。
老衰によってぐったりしている
もしハムスターを飼い始めてから2年近くになるなら、ぐったりしている原因はもしかすると老衰かもしれません。
ハムスターが2歳になると人間では約75歳前後。
ハムスターによっては、だんだんと動きも鈍くなり始めます。
老衰によるぐったりへの対処法
人間もそうですが、年齢には勝てないのは悲しいところです。
ハムスターが最後まで幸せに過ごせるように、これまで以上に室温や湿度に注意を払ってあげましょう。
食べ物も固いものや消化の悪いナッツ類よりも、ペレットなどを少し水でふやかして与えると食べるてくれる場合もあります。
まとめ
今回はハムスターがぐったりしてる場合について考えました。
体の小さなハムスターはちょっと前まで元気だったのに、突然ぐったりしているということが多いペットです。
とても心配させられることも多いのですが、逆にぐったりしていたのに突然元気に回復しだすということが多いのも事実です。
でも、一旦元気になったから原因を見過ごしてしまうのではなく、今回取り上げた5つの原因と対策についてぜひ振り返って見るようにしてみてください。
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