ラブハムスター

ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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ハムスターってしゃっくりするの?連発するのは実は危険なサイン

      2017/11/11

ハムスターの行動を観察していると、わたしたち人間とまったく同じ行動をしていて愛らしく思うことはないでしょうか?

大きなあくびをしたり、ご飯をムシャムシャたくさん食べた後にはうたた寝をしたり、わたしたちの呼び声に反応して振り返る姿など我が子のように可愛らしく感じるかもしれません。

 

しかし、わたしたちがするのと同じ行動に見えても、実はハムスターにとっては健康を害している兆候という場合もあります。

例えば、そのひとつがしゃっくりです。

今回はハムスターのしゃっくりに注目してどんな危険が潜んでいるのか考えたいと思います。

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ハムスターがしゃっくり!?

そもそもハムスターがしゃっくりをするのか?と驚かれる方もいるかもしれません。

ハムスターも私たちと同じ哺乳類ですので、私たちが日常で行うことはほとんどすべて行っています。

 

ご存知の通りしゃっくりは横隔膜のけいれんによって引き起こされる現象です。

わたしたちも何かを急いで食べたりした時に急にしゃっくりが始まって止まらなかった経験があることと思います。

 

ハムスターの場合にも同じ横隔膜のけいれんが原因でしゃっくりをすることがあるのです。

ハムスターのしゃっくりは人間に比べるとかなり感覚が短く、連続して起こります。

 

しゃっくりの度に「キュッキュッ」というような声を出して、体を小刻みに震わせます。

一見するとただ鳴いているようにも見えるのですが、ハムスターは通常鳴き声を上げる動物ではありませんので、明らかに普通の行動ではないと判断できるでしょう。

 

ハムスターのしゃっくりには注意が必要?

人間の場合には、しゃっくりを止めるためにいろいろな方法が紹介されたりもしていますが、長く続いてもほとんどの場合数分や長くても数十分経てば気付かないうちに止まっているものです。

しかし、短い場合であってもしゃっくりをしている間は意外に体力を使っていないでしょうか?

 

しゃっくりをするたびに体に負担がかかりますし、年配の方の中には骨が弱っていてしゃっくりのために骨折してしまう場合などもあるようです。

実は体の小さなハムスターの場合、通常のしゃっくりであっても長く続くことによって体力が消耗し、衰弱してしまう場合があります。

 

ハムスターのしゃっくりを実際にご覧になったことのある方は分かると思いますが、たしかに連続するハムスターのしゃっくりはかなり体力を奪いそうです。

その上当然ながら、ハムスターは息を止めたり、しゃっくりしているハムスターをビックりさせたりなど、自分でしゃっくりを止めることはできません。

 

しゃっくり自体は正常な体の反応なのですが、一度始まってしまうとハムスターのしゃっくりを止めることはわたしたちにはできないので、できるかぎり予防できるようにしてあげます。

予防方法としてはエサをどんどん一気に与えないようにすることです。

 

お腹を空かせたハムスターに好物のナッツ類などを次々に与えてしまうとしゃっくりを引き起こしやすくなります。

おやつを与える場合には、一粒ずつ食べたり頬袋に収納したことを確認して与えるようにします。

 

人間もハムスターも急いで食べるのは健康によくありません。

しかし、通常のしゃっくりのように見えても、他の病気の兆候ということもあり得ます。

 

通常のしゃっくりと他の病気が関係していることをどのように見分けることができるでしょうか?

また、しゃっくりに見える行動にはどんな危険の可能性があるのでしょうか?

 

しゃっくりとその他の危険性を見分ける方法は?

では、どのように通常のしゃっくりとその他の危険を見分けることができるでしょうか?

しゃっくりのように見える行動の長さと頻度に注目することが大切です。

 

通常のしゃっくりも長く続くなら衰弱の危険があることは考えましたが、ハムスターの場合も人間と同じく普通は数分から数十分でしゃっくりは収まります。

しゃっくりのような行動はどのくらいの長さ続いているでしょうか?

 

もし数十分経っても収まらず、数日間にわたってしゃっくりのような行動が見られるならば、他の危険性が関係しているかもしれません。

また、頻度も観察が必要です。

 

食事中や食後などにしゃっくりが起こることが多いですが、それ以外のときにも類似行動が見られるでしょうか?

また、同じ日に数回しゃっくりのような行動が見られたり、数日の間に頻繁に見られるなら通常のしゃっくりではないかもしれません。

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通常のしゃっくりではない場合の危険性

では、ハムスターのしゃっくりのような行動が通常のしゃっくりではない場合、どんな危険性が考えられるのでしょうか?

 

アレルギー反応の可能性

何らかの原因でハムスターがアレルギー反応を起こし、しゃっくりに似た行動をしている可能性が考えられます。

アレルギー反応を起こしている場合には、恐らく他にも症状が併発しているはずです。

 

たとえば、いつも以上に体を掻いていたり、肌が荒れたりしていないでしょうか?

ハムスターは生活環境が変わるとアレルギー反応を起こしてしまう場合が少なくありません。

 

しゃっくりのような行動が見られるようになる前に床材を新しいものに替えたり、エサを異なるものに切り替えたりはしていないでしょうか?

複数の反応が見られる場合には、飼育環境の変化を見直してアレルギーの原因となりそうなものを取り除くことをお勧めします。

 

呼吸器系疾患の可能性

ハムスターのしゃっくりは単に荒い息をしていたり、連続してくしゃみをしているようにも見えることがあります。

それが実際に荒い息やくしゃみである場合、呼吸器系の病気を発症しているかもしれません。

 

呼吸器系疾患では肺炎や肺水腫などの病気が考えられ、いずれの場合にも衰弱して食欲がなくなるなどの症状が合わせて見られます。

しかし、ハムスターの場合そのような症状が現れるのも状態がかなり悪くなってからのことが多いため、やはり長さと頻度に注意が必要です。

特に肺炎は購入直後や季節の変わり目、気温の変化などによって引き起こされる場合が多いため、温度管理に注意してください。

 

心臓疾患の可能性

ハムスターが高齢になると心臓疾患のために呼吸が早くなり、連続するしゃっくりのように見えることがあります。

心臓に問題を抱えている場合には、ゲージの隅で少し苦しそうにしたリ、行動が全体的に鈍くなりコテンと転んだりすることが多くなります。

しゃっくりのような声に伴って体がけいれんしてしまうこともあるため、そのような症状が見られた場合にはすぐに動物病院で診察を受けることをお勧めします。

 

まとめ

わたしたち人間の場合には少し苦しいくらいで済んでしまうことの多いしゃっくりですが、ハムスターの場合にはたかがしゃっくり、されどしゃっくりです。

命にかかわる大きな病気が関係している可能性も否定できませんので、しゃっくりの長さと頻度によく注目し、行動観察を続けてください。

 

しばらく様子を見ても頻繁にしゃっくりが起きていたり、長く続く場合には動物病院での診察を検討してください。

野生で生活しているハムスターは本来、なるべく声を出さないようにして生活している動物です。

そのような状態が続く場合には何か体調の変化が生じていると考え、早めに対処してください。


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