上級者向け!ロボロフスキーハムスターの飼い方。性格や特長について
2017/12/28
ハムスターが日本でペットとして人気者になってから、様々な種類のハムスターが紹介されてきました。
長く愛され続けているゴールデンハムスター、ジャンガリアンハムスターから野性味あふれるチャイニーズハムスター、ペットとしての飼育は難しいですが、最近ではクロハラハムスターも知られる存在となってきました。
たくさんの種類が紹介されているハムスターですが、今回は「世界最小のハムスター」といわれるロボロフスキーハムスターに注目します。
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世界最小のハムスター
ロボロフスキーハムスターを紹介する時によく用いられるのは、世界最小というフレーズ。
ゴールデンハムスターしか見たことが無かった時代にはジャンガリアンハムスターでもかなり小さく感じましたが、ロボロフスキーハムスターはそのジャンガリアンハムスターの約半分ほど。
体長の平均は7cm~9cm、体重は15g~30gという小ささです。
見た感じではペットショップでお目にかかる機会の多い、ジャンガリアンハムスターの子どもサイズといったところでしょうか。
体の割に頭は大きく、二頭身ハムスターと表されることもあります。
体毛は茶色や白みがかったグレーなどカラーバリエーションが豊富で、目の上にある白い眉毛のような毛が愛らしいトレードマークです。
カラーバリエーションが豊富なため、ホワイトフェイスなどの改良品種も多く作出されているハムスターです。
ロボロフスキーハムスターの性格とは?
ロボロフスキーハムスターは他のハムスターと比べて、とても臆病なハムスターです。
体がとても小さいことが大きな要因ですが、恐い物には立ち向かうことなく、すぐに走って逃げるというスタンスの動物です。
そのため、飼育下でも飼い主に慣れることは少なく、手乗りハムスターにはならないハムスターです。
逆に、飼い主が触れようとすることはかなりのストレスとなってしまうため、触れ合い型のハムスターというよりは仕草を観察して楽しむ観賞型のハムスターと言えるでしょう。
臆病で飼い主に慣れないと聞くと少し寂しい気もしますが、本能には忠実なハムスターなので、飼い主=エサをくれる人と認識すると、エサをねだりに出てきたりはしてくれます。
また、臆病な性格ゆえに、飼い主を積極的に噛むということはほとんどありません。
威嚇したりすることもほとんどなく、危険を感じたら一目散に逃げるという性格です。
触れ合う機会は少なくても、いつまでも赤ちゃんハムスターのような小さな体とハムスターらしい行動で飼い主を楽しませてくれるハムスターです。
ロボロフスキーハムスター飼育スタイルとは?
体が小さく、臆病という印象が強いロボロフスキーハムスター。
実際の飼育の際にはどのような点を意識すると良いのでしょうか?
ゲージ選び
ロボロフスキーハムスターには水槽タイプの、ある程度周りが壁に囲まれている飼育ゲージをおススメします。
本来乾燥した砂漠に住んでいるロボロフスキーハムスターは湿にも弱い面がありますので、完全な観賞魚用水槽だと通気性が悪くなるというデメリットも考えられます。
少し高額になりますが、もっとも適しているのは爬虫類用の通気性も兼ね備えたゲージと言えるでしょう。
ロボロフスキーハムスターは素早い動きでたくさん動くハムスターです。
運動不足にならないためにも、底面積の広いゲージを選んであげてください。
また、一般的なハムスター用の飼育ゲージでは通気性の良い金網ゲージが多く販売されています。
しかし、ロボロフスキーハムスターを飼育する場合には、金網ゲージを使用することはあまりお勧めしません。
それには二つの理由が挙げられます。
トイレを覚えない
チャイニーズハムスターやゴールデンハムスターは特に頭が良く、トイレの場所を覚えて、決まった場所に排泄する個体が多いことで知られています。
これは掃除を行う飼い主にとっても非常に助かるポイントで、ハムスターの飼いやすさにも直結する問題です。
しかし、ロボロフスキーハムスターの場合にはトイレを覚えて同じ場所で排泄するということはまったく期待できません。
ゲージの至る所でおしっこをしてしまうため、掃除はかなり苦労するハムスターです。
しかも走りながら排泄する傾向があるため、回し車で運動しながら…ということもあります。
そうなると、回し車は大抵金網ゲージのフェンスに取り付けられていますので、ゲージの外にも被害が及ぶということにもなりかねません。
穴掘りが大好き
野生のロボロフスキーハムスターは砂漠地帯に住んでおり、地中に巣穴を掘って生活しています。
そのため、ゲージ内でも床材をまき散らして穴掘りをすることが大好きです。
この時、金網ゲージだとゲージの外にも床材が飛び散ってしまうことがあり、管理が大変になります。
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飼育上の特徴
ロボロフスキーハムスターを実際に飼ってみると、どんな点がほかのハムスターと違うのでしょうか?
世界最小ハムスターはその体の小ささ以外にも、様々な飼育上の特徴を持っています。
寿命は意外に長い
ジャンガリアンハムスターなどのドワーフ系ハムスターの寿命は長くて2年、平均的には2年以内と言われます。
それに比べて、ロボロフスキーハムスターは2~3年、中にはそれ以上長生きする個体もいるようです。
寿命は個体差にもよりますが、他のハムスターと比べて長く付き合うことのできるハムスターと言えます。
ロボロフスキーハムスターにとって一番の天敵はストレスですので、飼い主が干渉しすぎないように注意して接してあげてください。
寒さに強く、暑さに弱い
ロボロフスキーハムスターがもともと住んでいるのは、モンゴルやロシアなどの乾燥した砂漠地帯です。
砂漠と聞くと暑いように想像しますが、ロボロフスキーハムスターが住んでいるのはかなり寒さが厳しい地域です。
そのため、日本の冬くらいの寒さであれば巣穴を整えて乗り越えることができますが、夏がかなりのストレスとなります。
水槽が他のゲージを使っている場合には、蒸れに注意するとともに、室内を25℃以上にならないようにエアコンなどで調整が必要です。
動物性タンパク質を好む
もともと砂漠地帯に住んでいるロボロフスキーハムスターは生野菜のような植物や果物を本来あまり多くは食べていません。
基本食は乾燥した地域でも成長する穀類と動物性タンパク質です。
主食は他のハムスターと同じく、ペレットが最適ですが、加えて動物性タンパク質を補ってあげる必要があります。
そのために最適なのはミルワームです。
体の小さなロボロフスキーハムスターには大きなジャイアントミルワームではなく、通常サイズのミルワームが良いでしょう。
他のハムスターよりは複数飼育しやすい
ロボロフスキーハムスターは「複数飼育が可能」ということを耳にしたことがあるかもしれません。
臆病な性格のロボロフスキーハムスターは確かにケンカも他のハムスターよりは激しくしない傾向がありますが、狭いゲージ内で複数飼育をするにはやはりリスクも伴います。
ロボロフスキーハムスターは複数飼育が可能というよりも、他のハムスターに比べて複数飼育がしやすいという認識で始めるようにしてください。
その際には必ず隔離用のゲージを初めから用意しておくようにします。
まとめ
体の小ささに注目されることの多い、ロボロフスキーハムスター。
実は生態や生息地も他のハムスターと異なる点が多く、とても興味深いハムスターです。
飼育としてはかなり上級者向けのハムスターですので、快適な環境を整えて飼いきれる自信のある方が責任をもって飼育を始めることをお勧めします。
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