ラブハムスター

ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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間違うと危険!ハムスターの正しい持ち方講座

   

ゲージの中の動きを見ているだけでも可愛いハムスターですが、時間が経ってくるとやはり手に乗せてスキンシップを取りたくなってくるものです。

ハムスターのモコモコした毛並みを触ったり、手の上でエサを食べる姿を見れるなら、癒されること間違いなしでしょう。

 

しかし、ハムスターも生き物です。

私たちがスキンシップの取り方を間違えてしまうと、ハムスターに嫌われてしまったり、最悪の場合にはケガをさせてしまったりすることもあります

今回はハムスターの正しい持ち方についてをご紹介します。

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ハムスターを持つことと掴むことの違い

まず、基本的なこととしてハムスターを「持つこと」と「掴むこと」は違うということを理解しましょう。

ハムスターを「持つ」とは、ハムスターを手のひらに乗せて包み込んだり、スキンシップをとったりすることです。

一方でハムスターを「掴む」とは、基本的に上から下に向かって手を下ろし、ハムスターを握ることです。

 

中にはハムスターの首の後ろを掴んで持ち上げるようにする方もおられますが、基本的にハムスターはそれを喜んでいるわけではありません。

ハムスターは常に四つ足を地面につけて生活している生き物であり、四肢がバタつく状態になるのは、野生では捕食者に捕まった時だけなのです。

 

いつもその状態で飼い主に掴まれていたとしたら、ハムスターにとってはとてもストレスですし、ハムスターが飼い主を嫌いになっても仕方がないですよね。

健康状態をチェックする必要がある場合や、薬を塗ってあげる必要がある場合など、例外的にはハムスターを掴むことが必要な時もありますが、基本的にはハムスターを「掴む」ことは避け、「持つ」ことを意識しましょう。

 

ハムスターの正しい持ち方

では、ハムスターの正しい持ち方とはどのような方法でしょうか?

次の基本的なステップを守れば、ハムスターを怖がらせることなくスキンシップを図ることができるでしょう。

 

手はハムスターの正面から

まず、注意しなければならないのは、ハムスターの正面から飼い主が手を差し出すようにすることです。

野生では食物連鎖の最底辺に位置するハムスターは、常に周囲を警戒して生活しています。特に天敵が狙ってきやすい上空や背後にはいつも注意を払って生活しているのです。

 

そのため、ハムスターの背後や体の上から飼い主が手を伸ばすと、ハムスターは襲われたと勘違いして飼い主の手を噛んでしまったり、飼い主のことを敵だと認識してしまう可能性もあります。

ハムスターを持つ場合には必ず、正面から手を伸ばすようにし、それが飼い主の手であることをハムスターが認識できるようにしてあげましょう。

 

ハムスターの名前を読んだり、いつもあげているおやつを手のひらに乗せておくと、ハムスターも安心して近づくことができるでしょう。

 

両手のひらですくうように持つ

正面から出した手にハムスターが近づいてきたなら、片手で持つのではなく、両手のひらですくい上げるようにして持ちましょう。

人間の手のひらは柔らかいので、ハムスターが歩きにくくてバランスを崩したり、驚いて急に暴れたりすることも考えられます。

 

片手で持ち上げるとハムスターが手のひらから落ちてしまうこともあるので、必ず両手で持つようにしましょう。

また、この時ハムスターの体の下からすくい上げるようにして持つと、ハムスターも怖がることなく、安心して手のひらに乗ってくれます。

 

なるべく低い位置で持つ

ハムスターが手のひらに乗ってくれたら、持ち上げる高さはなるべく低い位置に保つようにします。

大きな音や周りの人の動きに驚いて、ハムスターが急に走り出すこともあるからです。

 

ハムスターは体の柔らかい動物ですが、もし私たちが立ち上がった状態の手のひらの高さから地面に落ちれば、確実にケガをしてしまいます。

ハムスターの体の大きさを考えれば、手のひらの位置はビル何十階分にもなってしまいますよね。その高さから落ちてしまえば、命の危険もあるかもしれません。

 

ハムスターを持つときには必ず座った状態を保つようにして、もしハムスターが手のひらから落ちてしまっても、ケガをしないような高さを保ちましょう。

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ハムスターを持つときの注意点

ハムスターが飼い主を仲間と認識して、手のひらに乗ることが習慣になってくると手のひらでエサを食べたり、安心して眠ってしまうこともあります。

ハムスターが私たちの手のひらでそこまでリラックスしてくれると飼い主としてはとてもうれしいものですが、幾つかの注意点はしっかりと守るようにしましょう。

 

ハムスターを触る前後には手を洗う

人間と一緒に生活しているハムスターは私たちがかかるのと同じ病気にかかってしまうことが知られています。

飼い主が風邪やインフルエンザにかかっているとハムスターにもその病気がうつってしまうのです。

 

また、ハムスター以外にも動物を飼っている場合、嗅覚が敏感なハムスターは他の動物の匂いのする飼い主の手をその匂いで天敵と勘違いしてしまう場合もあります。

以前、私は飼っていた熱帯魚にエサをあげたままの手でハムスターを触ろうとしたところ、ハムスターに甘噛みされてしまいました。きっと熱帯魚のエサの匂いが手についていたので、おやつと勘違いされてしまったのだと思います。

 

病気の予防や嗅覚の敏感なハムスターのために、ハムスターを触る前には必ず手を洗うようにしましょう。

また、同様の理由でハムスターを触った後にも手は必ず洗うように意識しましょう。

 

お腹は触らない

コロコロした体型と動きが可愛いハムスターは、お腹もとても柔らかそうで飼い主なら触りたくなってしまうかもしれません。

しかし、ハムスターのお腹は触らないように注意しましょう。

お腹はハムスターにとって一番無防備な場所だからです。

 

自然界では常に地面に足を付けて生活しているハムスターにとって、相手にお腹をさわられるということは、まさに命の危険が目の前に迫っている状態。

そのように考えてみると、ハムスターにとってお腹をさわられることがとてもストレスになることをイメージできるはずです。

 

時たまお腹を上に向けたままスヤスヤ寝ているハムスターの姿を見ることもありますが、アレは完全に野生を忘れてしまっているのでしょうね。

その寝方はハムスターが安心している証拠でもありますので、飼い主に対しても心を許してくれている証拠なのでしょう。

 

耳・尻尾を掴まない

お腹と同じく、ハムスターの耳と尻尾はとても敏感な体の器官です。

目のあまり良くないハムスターは主に嗅覚と聴覚に頼って生活しています。

そのため、急に耳を触られるとびっくりしたり、反射的に噛みついてしまう子もいたりします。

 

頭から背中にかけてなでてあげたり、毛並みに沿って少し耳を触る程度なら問題ありませんが、つまんだり、掴んだりするとハムスターにとってはとてもストレスです。

耳や尻尾などハムスターにとってストレスとなる部分は触らないようにしてあげましょう。

 

まとめ

飼い主とハムスターのスキンシップはお互いの絆を深めるうえでもとても大切です。

ハムスターの正しい持ち方をマスターすれば、ゲージの中のハムスターの様子を観察できるだけではなく、あのモコモコ・フワフワのハムスターとスキンシップを取ることができるのです。

楽しい時間をハムスターにとってストレスの時間としないためにも、これらの注意点はしっかりと守りましょう。


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