ラブハムスター

ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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ハムスターのダニ対策。原因と症状、すぐにできる駆除方法まで

   

犬や猫を自宅で飼っている方なら、かわいいペットたちのフワフワの毛の中でうごめく「アイツ」に悩まされたことがあるのではないでしょうか?

そう、「ダニ」です。

犬や猫だけでなくハムスターにとってもダニは大敵です。

今回はハムスターの生活と共に飼い主の私たちにも関係のあるダニの被害について考えてみたいと思います。

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ダニによって引き起こされる問題とは?

ダニは非常に種類が多く、その種類によって食べ物も大きく異なりますが、一般的には人間や動物の体に寄生し、体の血を吸うことによって健康被害をもたらす生き物を「ダニ」と呼んでいます。

犬や猫、また私たち人間も同じように、ハムスターもダニに刺されることによって体にかゆみを覚えます。

 

ダニに刺されてかゆがるハムスターを見るのも辛いですが、実はダニによる被害はそれだけでは済みません。

では、ダニによってハムスターの健康にどんな被害が引き起こされることがあるのでしょうか?

 

ダニによる貧血

私たち人間もダニに刺されるとかゆくなりとても不快ですが、ダニに刺され過ぎて貧血になるということは滅多にないはずです。

しかし、体の小さなハムスターにとっては小さなダニによって血を吸われるだけであっても貧血を引き起こしてしまう場合があります。

 

ダニと言っても種類は様々で、例えばアウトドアや登山ブームによって人間と接する機会が増え、ニュースでも取り上げられる機会の多い「マダニ」はもともと体の大きいダニであり、動物の血を吸うことによって体が通常の100倍まで体重増加することがあると言われています。

 

家の中にいるハムスターがマダニに吸血されることは稀ですが、もし刺されて血を吸われてしまったら、確実に貧血になってしまうことでしょう。

マダニに限らず、他の種類のダニであっても体の小さなハムスターにとっては貧血、それによる成長障害の危険があります。

 

ダニによるアレルギー反応

人間の場合と同様、ハムスターもダニに刺されることによってアレルギー反応を引き起こすことがあります。

ダニがハムスターから血を吸う時にダニの唾液がハムスターの体内に入り込んでしまいます。

そのダニの唾液によって、ハムスターがアレルギー反応を起こしてしまうことがあるのです。

 

血を吸うだけでもとても厄介ですが、アレルギーも引き起こす可能性があるなんて、本当に厄介です。

アレルギー反応を引き起こすとハムスターの体の柔らかい部分や弱い部分が赤くただれたり、発疹ができたり、毛が抜けたりすることもあります。

 

ダニによる強いかゆみ

強いかゆみが引き起こされるだけでもとても大きな被害です。

ハムスターがいつもの毛繕いよりも激しく体を掻いていたり、何かを探すように体を掻いている場合にはダニの存在を疑った方が良いかもしれません。

 

また、私たち人間であればかゆみを我慢したり、かゆみを抑える薬を自分で塗布したりという対処ができますが、ハムスターはそれができません。

「かゆい!」という感情のままに?きむしってしまうわけです。

それによって、自分の体を傷つけてしまい、ひっかき傷や炎症の原因となってしまうこともあります。

 

問題を引き起こすダニの種類

では、数多くいるダニの中でもどんな種類のダニが問題を引き起こすのでしょうか?

ここでは、ハムスターにとって特に注意が必要な3種類のダニを取り上げます。

 

ヒセンダニ

ヒセンダニは人間の皮膚などにも寄生する、非常に小さなダニで私たちの肉眼では見ることのできないダニです。

このダニによって引き起こされる病気が疥癬です。

 

人間に寄生する場合もそうですが、ヒセンダニは宿主の皮膚の下にトンネルを掘って寄生します。

基本的に強いかゆみが伴いますが、症状がひどい場合には体に発疹が現れたり、肌がカサついて白く粉を吹いたようになる場合もあります。

 

イエダニ

犬や猫を含め、一般的にペットに寄生しているダニというとこのダニのことを指します。

肉眼でもはっきりと確認でき、ハムスターの体毛の中を移動するのが見えます。

 

捕まえて潰して退治もできますが、ダニの卵が飛び散ることもあるので潰さないようにします。

ハムスターの血を吸った直後のイエダニは体が赤っぽく見え、体も大きく見えるので、きっとかなりの量の血を吸っているのだと思います。

このイエダニによっても貧血が心配されます。

 

マダニ

人間にとっても寄生虫の感染などによって命の危険があるダニです。

その前にハムスターにとっては吸血量によって貧血が最大の問題かもしれません。

しかし、マダニは基本的に家の中や周辺に住んでいるダニではなく、山間部に生息していますので飼い主が山登り好きでない限り、危険は少ないはずです。

 

それでも万が一発見してしまった場合には、吸血しているマダニは絶対に自分で離さず、動物病院で取ってもらうようにします。

私も見たことはありませんが、マダニの頭だけが体に残ってしまうことがあるそうです…。

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ダニの駆除方法

ハムスターのゲージ内や体にダニを見つけてしまったら…それだけでがっくりきてしまいますよね。

ダニはとても小さい生き物ですので、駆除するのもかなりの気合が必要です。

一朝一夕では駆除は完了しにくいですので、徹底的な対策を継続的に行うことが大切です。

 

飼育ゲージなどは熱湯消毒が一番

小さなダニを見つけて駆除していくことは不可能ですし、完全に駆除することは難しくなります。

そこで、ダニやダニの卵が付着していそうな飼育ゲージや回し車、エサ入れ等々の飼育グッズはすべて熱湯消毒するようにしましょう。

大き目の桶やバケツにお湯を入れ、完全に沈めて10分ほど浸けておくのが一番良い方法です。

 

床材やトイレ砂などはすべて交換

熱湯消毒と合わせて、床材やトイレ砂などの消耗品はすべて交換しましょう。

ダニは非常に小さく、どこに潜んでいるか私たちには分かりません。

危険性のある消耗品はもったいないと思わずに、すべて処分するようにしましょう。

 

飼育ゲージの置いてある部屋も対策を

ダニは人間とハムスター双方にとって健康被害をもたらします。

ハムスターの飼育ゲージからダニが部屋に拡散していることもあるかもしれませんし、その逆の可能性もあります。

 

ハムスターの飼育ゲージ等の熱湯消毒、消耗品の処分交換と同時にハムスターを普段飼育しているお部屋のダニ駆除も行うことをおススメします。

噴霧拡散型のダニ駆除剤がおススメですが、もちろん駆除の時にはハムスターを別の部屋に移しておいてあげましょう。

 

ダニ予防が一番の良策

ダニがハムスターに寄生してしまう原因は様々ですが、管理が良くないとペットショップで販売されていた時からダニが付いていたということもあり得ます。

ハムスターをお家に連れて帰る前に、異常にかゆがっていないか、肌荒れがないか等しっかりと健康状態を確認するようにしましょう。

 

また、お家でほかのペットも飼っている場合にはできるだけハムスターのゲージに近づけないようにしたり、同じ部屋に入れないなど注意を払いましょう。

ダニはとても小さく繁殖力の強い生き物なので、一度寄生してしまうと非常に厄介です。

 

また、ハムスターは体が小さいため市販のペット用ダニ駆除剤も安心して使えません。

もし症状がひどい場合には動物病院で処方された薬を処方箋に従って使用し、まずはダニを持ち込まないように注意しましょう。

 

まとめ

私たちのとても身近に生きているダニですが、ハムスターにとっては貧血やアレルギー反応など命にかかわる事態を引き起こしかねない天敵です。

ハムスターがいつも以上に長く毛繕いをしていないか、異物が体についていないか等、いつも意識してあげるようにしましょう。


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