ハムスターがデブハムに!体に負担をかけないダイエット方法
2017/12/23
コロコロした体型とその動きが飼い主を魅了して止まないハムスター。
ついつい可愛くてエサを与えすぎてしまうことも少なくありません。
ペットショップで出会ったことには顔もシュッとして、細身だったハムスターが半年後には歩きづらそうなくらいデブデブになってしまうなんてこともあります。
ゲージの中という限られた環境で、ハムスターが太ってしまう原因はほぼ飼い主の私たちです。
人間と同じく、適正な体重を維持することは毎日の健康と長生きにもつながります。
今回はすでに太ってしまったハムスターにも、またこれから肥満を予防したいハムスターにも有益なダイエット方法についてご紹介します。
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そもそも本当に肥満なのか?
ハムスターはもともとコロコロとした体型をしており、毛もフサフサとしているため、実際の体型以上に大きく見えることがあります。
ダイエットを始める前に、本当に太り過ぎているのかチェックしてから対策を講じるようにしてください。
ゴールデンハムスターは150g以上、ジャンガリアンなどドワーフハムスターは50gを超えると肥満状態です。
適正体重はゴールデンハムスターなら100g、ドワーフ系なら35~40gほどと言われますが、個体差もあるためこの数字に近ければ少し前後しても問題ありません。
まずは月に2,3回ハムスターの体重を量って、適正体重との差を把握するようにするとダイエットの目標値も決まってくるはずです。
まずは肥満の原因を知ろう!
ダイエット対策の前に、ハムスターが太ってしまう原因をしっかりと把握することが大切です。
ズバリ、原因のほとんどは私たち人間の場合と同じく、運動不足と食事です。
自然界では1匹でとても広い範囲を縄張りとして管理しているハムスター。
自分の縄張りをパトロールするだけでもかなりの運動量になります。
しかし、ゲージの中では基本的にその中をパトロールするだけになってしまうため、思ったように運動できないハムスターが多いのです。
若いころは回し車で遊ぶハムスターも多いですが、年齢を重ねてくるとなかなか回し車で運動してくれないハムスターも多くなってきます。
食事で原因となるのは、栄養価の偏ったエサをたくさん与えすぎてしまうことです。
私たち人間の場合にも、太る原因としてまず思い浮かぶのは甘い物の間食、ジュース類の飲みすぎ、炭水化物の食べ過ぎ…。
これはあくまでも人間の食生活ですが、体の小さなハムスターに置き換えると肥満に直結し、それは寿命にも直結してしまいます。
エサを食べている姿がとても可愛いハムスターだけに、与える食事の量を調整するのはとても難しいことです。
しかし、ハムスターが適正体重を超えてしまっているなら、おやつをねだる可愛い顔をされても、ここは心を鬼にしてダイエットを敢行していきましょう。
ハムスターの食事をダイエットスタイルに
ハムスターのダイエットには欠かせない食事スタイルの変更ですが、幾つか注意点があるため、そのポイントをまずは抑えておきたいと思います。
ダイエットをする時期には注意
ハムスターが多くの栄養を摂らなければならない時期があります。
そのようなタイミングでダイエットをしてしまうと健康に害が及ぶこともあります。
母親ハムスターの場合には、妊娠中・授乳中にはダイエットスタイルに食事を変更しないようにしてください。
もちろん太り過ぎの状態で妊娠することもハムスターの健康に害を及ぼしますので、日頃から適正体重を保つように食事を制限することは問題ありません。
しかし、妊娠中・授乳中には特にタンパク質・脂質などの栄養素は不足がないように注意を払うことが必要です。
また、生後3か月程度までの成長期にもタンパク質・脂質を欠かさないようにすることが大切です。
この時期に食事制限をしてしまうと、その後の骨格などの成長に障害が出てしまう恐れがあります。
ハムスターの食事の量を考える
ハムスターを飼い始めたころは、エサを受け取ったり頬袋に入れたりする仕草が可愛くて、次々とエサを与えていたという経験はないでしょうか?
私も最初は一日にトータルでどれくらいの量のエサを与えていたかなど、まったく考えていませんでした。
ダイエットの始めの一歩としては、この食事の量を管理することから始めてください。
ハムスターの食事量の目安は体重の約10%と言われています。
もし体重100gのゴールデンハムスターなら、毎日の食事量は10g程度ということになります。
この体重、食事量ならとても理想的です。
しかし肥満ハムスターの場合には体重150gで、食事量約15gを続ければ良いかというと、もちろんそうではありません。
逆に食事量を10gにすれば良いかというと、それも急激なダイエットになってしまい、ハムスターのストレスにもなってしまいます。
まずは、毎日の食事量をしっかり把握し、最初はこれまでの9割くらいに減らして、だんだんと全体の量を減らしていくようにしてください。
最終的には、2,3か月をかけて食事量を適正体重の10%程度に下げて行くことが目標です。
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ハムスターの食事の質を考える
ハムスターの食事というと、ヒマワリの種を手に持って齧っている姿を思い浮かべる方は少なくありません。
しかし、ヒマワリの種を含む種子類はハムスター肥満の大きな要因となるものです。
まず大前提として、ヒマワリの種などの種子類を主食にすることは絶対に避けてください。
種子には発芽し、その後に成長するための脂肪分が多く含まれています。
種子類はあくまでもおやつとして与え、主食は栄養バランスのとれたペレットを使用します。
また、主食のペレットを選ぶ際には、粗タンパク質と粗脂肪の表示をチェックしてください。
現在はペレットでも成長期用や老齢用など様々な種類が用意されています。
ダイエット用のペレットの成分表示を見ると、粗タンパク質と粗脂肪が他の製品に比べて低く造られていることが分かります。
ダイエットを主眼に置くのであれば、粗タンパク質は16~18%、粗脂肪は5%以内の製品を選びましょう。
ペレットにエサを変えると、ハムスターの食い付きが悪くなることもあるため、数種類のダイエット用ペレットを用意し、様子を見ながら種類を変えてみるのも良い方法です。
おやつをどうしてもあげたい場合には、種子類は避け、茹でたキャベツなど食い付きの良い野菜類を与えるようにします。
ハムスターにもっと運動場所を
肥満のもう一つの大きな原因、運動不足はどうでしょうか?
ハムスターは、飼育下ではどうしてもゲージという狭い環境で生活することが多くなってしまいます。
そこで、ゲージを選ぶ際には全体の容積よりも底面積の広さに注意して選ぶようにしてください。
ハムスターにとってはゲージの上の空間はほとんど必要がありません。
以前は鳥かごのような高さのあるゲージがハムスター用として販売されていることもありましたが、現在ではハムスター用に低く設計されたゲージが多くラインアップされています。
また、観賞魚用水槽でも高さを抑えたものが販売されているため、運動不足のハムスター用にも用いることができます。
普段一番時間を過ごすゲージが広くなるなら、ハムスターのストレスも軽減され、自然に運動量も増えていきます。
ハムスターを飼い始めると、ゲージを買い直す機会はあまり多くないため、肥満予防も兼ねてしっかりと大きなゲージを選んであげるようにしてください。
まとめ
ダイエットについて今回は考えましたが、振り返ってみて改めて感じることはきちんとした設備と正しい知識をもってハムスター飼育を始めることです。
ハムスターは本能的に与えられたエサを受け取って、与えられるだけ食べてしまいます。
いくら可愛い姿を見たいと思っても、結果的にハムスターの害になってしまうなら悲しいことです。
すでに太り過ぎてしまった場合でも、運動不足とエサを改善することで健康な体を取り戻させてあげましょう。
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