上級者向け。自然に近いハムスターの土飼育の方法
ハムスターを自然に近い環境で飼ってみたい…。
ハムスターを飼っているみなさんも一度は考えたことがあるかもしれません。
いつも回し車や小さな砂場で遊んでいるハムスターを広々と遊ばせてあげたいとか、男性ならハムスターの故郷を再現したジオラマのような環境でハムスターの遊ぶ姿を見られたならと夢が膨らんだことでしょう。
たしかにそのような環境でハムスターを健康的に飼うことがとても楽しいことでしょう。
しかし、そのためには入念な計画と定期的な管理が必要になってきます。
今回は土を使った自然に近いハムスターの飼育方法について考えたいと思います。
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土を使った飼育って簡単なの?
自然環境に近い状態でハムスターを飼ったら、自然と同じようにハムスターも生き生き、自然環境に近いから日常の管理も簡単になりそうに感じますよね?
しかし、これが実際にはそう簡単にはいかないのです。
ハムスターの住んでいる地域にはもちろん土があり、植物や他の動物も生息しています。
その土の中には微生物や細菌なども住んでおり、絶妙な温度や湿気のバランスが保たれています。
ハムスターの故郷にはハムスターが生活するのに適した自然界の素晴らしいバランスが維持されているのです。
ただ土を水槽に入れるだけでは、その絶妙なバランスをやはり再現することはできません。
土を用いたハムスター飼育に挑戦したいなら、細菌やダニの発生、湿度や温度管理を念頭に入れなければならないのです。
注意を怠るとせっかく再現したハムスターの故郷によって、ハムスターの健康を害してしまうこともあるので、注意が必要です。
ハムスターの飼育に適した土の種類とは?
土と言っても、ハムスターを飼育するための土はどれでも良いというわけではありません。
では、ハムスターを飼育するためにはどんな土を選んだら良いのでしょうか?
園芸用の土は絶対に避ける
まずその辺の畑の土などは論外として、売っている土として最初に思い浮かぶのは園芸用の土かも知れません。
しかし、園芸用の土などをハムスターの飼育に用いるのは絶対にやめましょう。
ハムスターは雑食性が強く、食べれるものかどうかをとりあえず口に入れて確認するというような性質があります。
園芸用の土ですと、植物の成長のために添加物が混ざっていたり、加工の際に消毒や殺菌剤などが用いられている可能性があります。
それらは植物を育てたり、場合によっては野菜を育てて食べるための用土としては適正かもしれませんが、直接その土を食べてしまうかもしれないハムスターの飼育に用いるにはかなりリスクが高いものです。
値段は魅力的であっても、ハムスターの健康を考えて園芸用の土を用いることは避けましょう。
小動物用の専用土を選ぶならニューネイチャーランド
実はハムスターや小動物を飼育するための専用土も販売されています。
ニューネイチャーランドという製品で、バクテリアの働きによってハムスターの排泄物やエサの残りを分解し、臭いも抑えてくれるという商品です。
その効果のほどの大部分は適切な管理がこまめに行えるかどうかにかかっている感じがしますので、この専用土を使ったからといって日常管理を何も行わなくても良いということではありません。
それでも小動物飼育のための土ですので、他の土と比べると管理しやすいですが、2Lで800円前後とお値段は少々高めです。
「800円なら安いんじゃない?」と思われる方もいるかもしれませんが、もし土をメインにハムスターを飼育しようと思うなら、それなりの土の厚みを作ってあげなければ意味がありません。
例えば60cm水槽を用いてハムスターの土飼育をしようと計画しているとしましょう。
全体を平均して7,8cmの土を敷き詰めてあげるようにするなら、少なくとも15Lほどは必要になることでしょう。
800円で2Lという量を考えると、7,8袋は必要ということになります。
それを消耗品と考え、定期的に交換していくことを考えると実はなかなか費用のかかる飼育方法となってしまうのです。
おすすめは観賞魚用のソイル
ジュン (JUN) プラチナソイル ブラックタイプ パウダー 8リットル
ハムスターの土飼育を計画する時にコストパフォーマンスと安全性を考慮しておすすめするのは、観賞魚用に販売されているソイルを使ってみることです。
ソイルとは基本的に天然の土を観賞魚飼育用に焼き固めたもの。
天然の土を使っている上に焼き固めているため虫や細菌、ダニの混入などの心配もありません。
さらに観賞魚用のため、消毒剤などは基本的に使用されておらず(個々の製品によって異なる場合がありますので、ご自分でよく確認なさってください。)
ハムスターにも安心して使うことができます。
しかも小動物用の専用土と比べるとコストは1/2~1/3ほど。
その値段なら、ゲージ内を清潔に保つ覚悟でバンバン交換できるはずです。
土を使用したハムスター飼育の管理の方法は?
では、土を基本に本格的にハムスター飼育を始めたなら、どのような日常のお世話が必要になるのでしょうか?
まず、床材として用いる土はしばらく使用したらふるいに掛け、ハムスターの糞や食べ残しなどを丁寧に取り除きます。
また、一定量は定期的に交換し、土を常に清潔に保つようにします。
しかし、この時すべての土を一度に交換してしまうことは絶対に避けましょう。
土を用いて上手にハムスターを飼育するためには、土の中のバクテリアの存在がとても重要です。
掃除の際に使用していた土をすべて代えてしまうと、これまでうまく地中で活動してくれていたバクテリアがすべていなくなってしまいます。
掃除のときはそれまでの土を半分ほどは残しておいて、残りの半分を新しい土に入れ替えるようにしましょう。
また、土の入れ替えをしない時でも一旦ハムスターを外に出してから、手で土を撹拌してあげるのも良い管理方法です。
そうすることによって、地中のバクテリアが酸素を吸うことができるようになり、より活発に活動してくれるようになります。
適度に土が乾燥していて、湿度の高すぎない状態がハムスターにとっても一番良い状態です。
最初は難しいかもしれませんが、土を上手に管理することによってハムスターに書いてきな環境を造ってあげましょう。
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土を使ったおすすめの飼い方
最後に土を使ったおすすめのハムスターの飼い方をご紹介します。
石などを使ってジオラマ風の飼育環境を作ってみる
男性なら一度は憧れるジオラマですが、土を使用すればかなりジオラマ感がでます。
少し乾燥した感じを出すために、石を組み合わせて雰囲気を出してみるのも面白いかもしれません。
あくまでもジオラマにはまりすぎてハムスターの害にならないように注意が必要です。
ロボロフスキーハムスターの飼育に土を使う
神経質な性格でも知られるロボロフスキーハムスター。
とても小さくてかわいいハムスターですが、実はトイレのしつけが難しいことでも知られています。
その点、土を用いた飼育方法ではもともとトイレで用を足してもらうことを考慮に入れていませんので、ロボロフスキーハムスターの飼育に向いていると言えるかもしれません。
しかし、管理がおろそかになると元も子もないので、土を清潔に保つことは最重要と考えましょう。
ハムスタートンネルを土に埋めてみる
土を使った飼育方法で残念なのは、穴掘りの大好きなハムスターが土の中に入ってしまって見えないこと。
ハムスターが喜んでくれているのはうれしいですが、全く見えないとそれも悲しいですよね。
そこで、水槽などをゲージとして用いている場合には透明なハムスタートンネルを地中に埋めて、土の中でのハムスターの動きを横からのぞいてみるのも面白いかもしれません。
いつもとはまた違ったリラックス体勢を見ることができるかもしれませんよ。
まとめ
管理の難しさから上級者向けといわれるハムスターの土飼育。
ハムスターとのお付き合いが長い方なら、ハムスターの新たな一面を見るために挑戦してみるのも面白いかもしれません。
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