ハムスターの顔を見れば体調がわかる。顔のしぐさについて
ハムスターを飼っていると分かることですが、ハムスター一匹一匹に本当に異なった表情がありますよね。
きっと飼い主以外はほかのハムスターと見分けがつかないかもしれませんが、飼い主はきっと我が家のマスコットの顔をしっかりと識別できるはずです。
いつも見ているハムスターの顔だからこそ、その表情で分かることもたくさんあります。
今回はハムスターの顔に注目して、そのしぐさや表情から分かることをまとめてみたいと思います。
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ハムスターが顔を洗う時ってどんな時?
顔を洗うと聞くと、一般的には水を使って顔を洗うことを思い浮かべますが、ハムスターの場合にはそうではありません。
きっとハムスターを飼われている方はすぐにイメージできると思いますが、ハムスターが前足を使って顔や耳などを毛繕いする、「あの」姿のことです。
ハムスターが耳の後ろから鼻先にかけて、前足を使って丁寧に顔を洗うようなこの姿はよく見る光景です。
とても可愛らしい姿なので、ハムスターを紹介するための写真などにもよく用いられ、ハムスターの愛くるしい代表的なポーズとも言えるかもしれません。
では、このハムスターが顔を洗うしぐさからどんなことが読み取れるのでしょうか?
顔を洗うしぐさは実はストレスが溜まっている証拠かも?
とても可愛らしいしぐさではありますが、実は顔を洗うようなハムスターのこのしぐさはストレスが溜まっている証拠である場合があります。
視力の弱いハムスターは通常、においによって周囲の状況を察知しています。
自分の縄張りや敵の存在などを知るためにもこのにおいがとても重要になってきます。
私たちからは顔を洗っているように見えるハムスターの毛繕いは実は、体に自分のにおいを付けて気持ちを安心させるための行動なのです。
それで、耳の後ろの臭腺から手足を使って顔の周りに自分のにおいを必死で付けているわけです。
顔を洗うような毛繕いは通常の行動ですので、頻繁でなければそれほど心配する必要はありませんが、常にそのような毛繕いをしていたり、ゲージの外の散歩の際や手に乗せた際に必ず顔を洗うという場合は、信頼されていない証拠かもしれません。
そんな時はハムスターを外に出したり、触れる機会を過度に多くしないように注意しましょう。
巣箱から顔だけを出して寝ている
この行動もよく見られるものですし、とてもかわいい光景です。
食事を終えたハムスターが巣箱から顔だけを外に出してウトウトしている様子は飼い主にとってたまりません。
しかし、実はこの行動もハムスターからの重要なシグナルである場合があるのです。
顔だけ出すのは暑すぎるから?
ハムスターが顔だけを巣箱の外に出して寝ている場合、大抵は体を伸ばしてグテッとしていないでしょうか?
そんな様子場合には、巣箱内がハムスターにとっては暑く感じる証拠かもしれません。
私たちも暖かい布団に入っていると顔だけが火照ってしまうという経験があるのではないでしょうか?
ハムスターにも同じことが起こっているのかもしれません。
特に冬場の寒さ対策で巣箱の下にヒーターを敷いてあげている場合はこの状態になりやすいので注意してあげましょう。
寒さ対策でヒーターを敷設する場合には、巣箱の下半分だけにヒーターがあたるようにし、巣箱内が暑くなり過ぎないようにしてあげます。
そうすると、ハムスターとっては巣箱内が快適な温度となり、しっかり巣箱の中で眠ることができるかもしれません。
せっかくの巣箱から顔だけ出した可愛い表情が見られなくなってしまうのは残念ですが、あまりにグタッとしているようであれば、早めに対処してあげましょう。
もちろん、顔だけ出して寝るスタイルがとても好き!というハムスターもいると思いますので、好みの問題も関係していることでしょう。
ハムスターの顔にハゲがある?
ハムスターは活発に動き回るため、ちょっとしたケガなどをしやすい動物です。
ふと気付いたときに顔に小さな傷や体毛がはげている部分を見つけることがあるかもしれません。
小さなものであれば、数日で元通りに回復する場合もありますが、毛の抜けた状態が続き、皮膚が赤くなっていたりカサカサした状態であれば少し心配です。
考えられる原因はさまざまですが、特に多い原因について対処法を取り上げます。
いつも同じ場所が擦れている
ハムスターはストレス解消やエサをねだる時に飼育ゲージをガシガシ噛むことがよくあります。
大抵はゲージの同じ場所を同じ角度でガシガシしたりするので、ハムスターの顔もいつも同じ場所がゲージに擦れてしまうということが起こり得ます。
唾液の付いたゲージがはげた部分と擦れると皮膚炎を起こしたり、延焼したりする可能性も考えられます。
顔のはげの原因として飼育ゲージのガシガシが考えられる場合には、水槽やプラスチックケースなどの齧れない素材の飼育ケースに変更するのがおススメです。
人間と同様、はげはストレスの証拠
人間でも強いストレスを感じ続けると十円はげがいつの間にかできたりします。
ハムスターも同じで、強いストレスを感じるとはげができる場合があります。
耳と鼻にたよって生活しているハムスターにとっては、家の中の大きな音や振動もストレスとなりますので、はげた状態が続く様であれば飼育環境をもう一度見直してあげましょう。
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顔が濡れている?
ハムスターの顔や口のまわりが濡れているように見えることもあります。
まず、ハムスターは体が濡れた状態に非常に弱いため、広範囲に濡れている場合はタオルなどを用いてしっかりと拭き取ってあげましょう。
その際に注意したいのは、その水分の臭いです。
給水器を使用している場合、水がこぼれて口の周りが濡れてしまうということは滅多にありません。
もしその水分が少し臭うようであれば、排泄物が付いてしまったのか、もしくは口の中が炎症を起こしているのかもしれません。
もし定期的に口の周りが濡れており、少し嫌な臭いがする場合にはハムスターの歯に問題があるのかもしれません。
歯の不正咬合や過長歯という可能性
歯はハムスターにとってとても重要な器官です。
歯に異常をきたしてしまうと、うまくものが食べられず唾液が外に垂れてしまう場合があります。
たとえば、歯のかみ合わせが悪くうまくものが噛めなくなってしまう不正咬合や、歯が伸びすぎてしまう過長歯の可能性があるかもしれません。
どちらの病気もハムスターにとって適度な硬さのエサを定期的に与えることで予防できますが、もしそのような症状が見られるなら、動物病院で診察を受けるのが最善です。
顔にできものがある
体の小さなハムスターにとって、体にできる腫瘍は大敵です。
腫瘍は体のいろいろな部分にできることがありますが、顔にできてしまうこともあります。
とてもつらいことですが、顔に腫瘍ができてしまった場合、大きくなると顔が変形してしまったり、エサを自力で食べることができなくなってしまう場合もあります。
個人で対処することは難しいため、早めに動物病院に行って切除してもらうか、切除が難しい場合には薬を服用させて腫瘍が大きくなるのを遅くするなどの対処を取ります。
ハムスターは飼い主の顔を覚える?
そういえばハムスターは飼い主の顔を覚えるのでしょうか?
答えは「NO」です。
ハムスターの視力は30センチほどの物しか見えず、同じ部屋に人がいても、その顔をしっかりと見ることはできません。
また、ハムスターは夜行性なため、夜にしっかり目が見えるようになっています。
昼間は光を目に多く取りすぎてしまうため、ほとんど見えない盲目状態なんですね。
まとめ
顔の表情を通して、ハムスターは私たちに多くのことを伝えてくれています。
いつも顔の表情をよく観察して、変化はないか?傷やはげなどができていないか?と確認してあげるようにしましょう。
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