ラブハムスター

ハムスターを15匹飼っている飼育人がお届けする、ハムスターのエサのやり方、ケージの掃除、脱走の問題など、飼育方法を中心にご紹介します。

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ハムスターアレルギーの効果があった対策。症状と原因、ケアまで

   

ハムスター好き過ぎて、ハムスターサイトをしているわたしですが、じつはハムスターアレルギー持ちです。

症状的には中度ほどで、ハムスターを触ると目がかゆくなり、くしゃみが止まらなくなるなどです。

 

とくに酷いのが、皮膚のかゆみで、ほぼ全身がかゆくなるので発症当時は「ハムスターを手放すしかないのか・・・」と絶望したこともありました。

しかし今はアレルギーの症状を軽減させ、10匹のハムスターとともに暮らすことができています。

今回は、そんなとても困るハムスターアレルギーの症状と原因、効果的なアレルギー対策をご紹介します。

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ハムスターアレルギーの症状

体の小さなハムスターは、犬や猫と比べてアレルギーを起こしにくいと思われていますが、アレルギーが起きてしまえばあとは同じです。

家の中で飼うぶん、アレルゲンが家じゅうに舞い、常に咳やくしゃみに悩まされることもあります。

主な症状としては、以下のものがあります。

 

・目、鼻、皮膚のかゆみ

・皮膚が赤くなる

・鼻水が出る

・鼻づまり

・咳がでる

・息がつまる

 

主にこのような症状が出て、軽い場合は咳やくしゃみくらいで済みますが、重度になると気管支喘息を引き起こすこともあります。

息が詰まる、胸が苦しくなるなどの呼吸器系の症状が出た場合は、中度~重度のアレルギーと考えられます。

放置しておくと危険なので、アレルギー対策をしなければなりません。

 

ハムスターアレルギーの原因

・ふけ状の皮膚が空気中に舞う

・分泌物に触れる

・乾燥した尿の微粒子を吸い込む

 

主にこのような原因でアレルギー症状が出てしまいます。

ハムスターを普通に飼っていたら、どうしようもできない、仕方のないことばかりです。

直接ハムスターのお世話をせず、触れなくても、空気中に舞うアレルゲンや、ハムスターが通った場所、ハムスターを触った人からアレルゲンに触れてしまいます。

 

ハムスターアレルギーは大人が発症しやすい

ハムスターアレルギーについて、興味深いデータがあります。

「ハムスターアレルギーを発症するのは子供より大人が多く、またハムスターを飼い始めて1年ほどで発症するケースが多い」ということです。

アレルギー・呼吸器科の国立相模原病院では、ハムスターを飼っている人で訪れる患者の2人に1人が、アレルギーであると診断されました。

 

それも他のアレルギーとは違い、他には何のアレルギーを持っていない人でも、ハムスターにだけ敏感に反応している人が多いそうです。

この結果から、ハムスターはまだ解明されていないアレルゲンの性質から、アレルギーを途中から発症しやすい特長があるのかもしれません。

思い返してみると、わたしがハムスターアレルギーを発症したのも、ハムスターを飼い始めて1年7か月ほどのころでした。

 

アレルギー検査

自分が何のアレルギーなのかは、病院での血液検査によって調べることができます。

保険が適用されますが、注意したいのは、「ハムスターを飼い始めてアレルギー症状らしきものが出たので検査したい」と言って受診しましょう。

 

アレルギー検査は、ただ「自分が何にアレルギーがあるか調べたい」というだけでは、保険適用外になってしまいます。

アレルギーと疑わしき症状がでたのではっきりさせたいというとこで、初めて保険適用になり、安く検査を受けることができます。

料金は何個検査をするかで変わり、1種類のみなら1000円未満、5種なら2000円、10種以上なら3000円~と高くなっていきます。

 

ハムスターアレルギーを疑う場合は、ハウスダストやノミ・ダニアレルギーなども考えられるので、できれば基本的な10種以上の検査を受けたほうが正確です。

診断結果は1週間ほどでわかります。

 

アレルギー検査結果は、0~6段階の7段評価でクラス分けされます。

0がigE抗体濃度が0.34以下のアレルギーなしの陰性。

1がigE抗体濃度が0.35以上の疑陽性反応になり、わずかですがアレルギー3%発症の確率になります。

 

注目すべきなのは、クラス3からです。

クラス3は軽いアレルギー反応が出て、クラス4になると発症率は50%に跳ね上がり、ほとんどの人がアレルギー症状が出るとされます。

ちなみに、わたしはハムスターのクラスは「4」でした。

クラスは上がることもあるので、これ以上アレルギーが悪化しないようにしていきたいですね。

 

勘違いしやすいハウスダスト・ダニアレルギー

ハムスターのケージと同じ部屋にいると、ハムスターのお世話をするとアレルギー症状がでる。

というとき、すぐに考えてしまうのがハムスターアレルギーです。

しかし、じつはハムスターアレルギーだと思っていて、別のアレルゲンに反応してアレルギーが出ている場合があります。

 

それが、ハウスダストやダニ・ノミアレルギーです。

ハウスダストやダニ・ノミアレルギーは、ハムスターアレルギーと症状が似ていて、症状だけではどちらなのか判断するのは難しいです。

 

ハムスターそのものはアレルギーでないとしても、ハムスターのケージの汚れや毛、フケなど、ハムスターに由来するアレルギー物質は増えます。

じっさいに、ペットを飼っているとハウスダストは通常の2倍になるとされます。

ペットを飼っていると、すぐにペットでアレルギーを起こしていると考えがちですが、案外原因は違う場合が多く、病院でアレルギーの元を調べてみましょう。

 

ハウスダスト対策は掃除が効果的

ハウスダストやダニ・ノミがアレルギーの原因の場合は、お掃除をすることがもっとも効果的な対策です。

ポイントは、掃除機をかけるまえに雑巾がけをすること。

アレルゲンは掃除機をかけると宙に舞ってしまい、掃除機をかけたことが逆にアレルギー症状を強く引き起こす原因になります。

 

まず雑巾でアレルゲンを床に落とした後、それを掃除機で吸ってしまえばいいのです。

掃除の頻度を毎日にすることで、薬を飲まずともアレルギー症状を出すことを防げます。

ハンディモップを一部屋に一つ置いておいて、気がついたらモップをかけると、お掃除好きになることがアレルギーを和らげます。

 

アナフィラキシーショック

アレルギーの中でも症状が重篤になり危険なのが、アナフィラキシーショックです。

アナフィラキシーショックは「無防備」という意味で、アレルゲンに対して無防備であり、体に急激なショック症状がかかることを表します。

 

アナフィラキシーショックでよく知られているのは、ピーナッツやそばなどの食品が有名ですが、動物に噛まれることで発症する場合があります。

動物の中でもっともアナフィラキシーショックを起こしやすいのは蜂で、もともと毒性が強いために症状が重篤になりやすいです。

ハムスターはというと、稀にですが噛まれたあと、アナフィラキシーショックが起きた例が報告されています。

 

猫や犬でもアナフィラキシーショックは噛まれると起こるとされており、しかもその動物が命の危機を感じるなど、危険性が高い場合に毒性が強くなるとされています。

とくにハムスターは普段人慣れしていても、驚いたときなど、とっさに噛んでしまいやすい動物なので、ハムスターアレルギーがある人はよく注意しておかなければなりません。

 

ハムスターアレルギーとアナフィラキシーショックの違い

普通のハムスターアレルギーと、アナフィラキシーショックの何が違うかというと、アナフィラキシーショックは「2つの重い症状が同時に引き起こる」ことを指します。

腕がかゆい、目がしばしばするなどの軽い症状が同時に起きても、それは普通のアレルギーです。

 

全身じんましんが出て同時に嘔吐が発生するなどの、重篤な症状が起きる場合はアナフィラキシーショックの可能性があります。

アナフィラキシーショックは2度目の発症がとても危険で、2回目が発症すると強いショック状態に陥り、命の危険があります。

ハムスターに噛まれた後、強い症状が出た場合は、今後ぜったいに噛まれないようにしましょう。

 

必ずアナフィラキシーショックになるわけではない

ハムスターアレルギーであったとしても、ハムスターに噛まれた後必ずアナフィラキシーショックになるわけではありません。

というよりも、ハムスターアレルギーの人がアナフィラキシーショックを発症したケースは少ないです。

 

通常は噛まれてもちょっと痒い、くしゃみが出るなどの軽い症状しか出ません。

逆に、ハムスターアレルギーがもともと非常に強いと、噛まれずともアナフィラキシーショックになる可能性もあります。

 

アレルギーは放っておくと、体の中にアレルゲンが蓄積し症状がひどくなってしまいます。

自分になんのアレルギーがあるか、病院で検査をしておきましょう。

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ハムスターアレルギー対策

病院にかかる

アレルギーは根本治療は見つかっていませんが、症状を抑えることはできます。

体に痒みが出れば皮膚科、咳が止まらない場合は呼吸器科、目がかゆい時は眼科など、とくに症状がひどいときは専門にかかりましょう。

症状が複数表れる場合は、アレルギー科や内科がおすすめです。

 

わたしもアレルギーが出始めて毎月病院に通っていますが、おかげで今も8匹のハムスターとともに過ごすことができています。

軽度~中度のアレルギーならば、病院に通うことで症状がだいぶ軽減され、毎月通うことで体に耐性ができてきます。

 

床材は新聞紙

おがくずやウッドチップはほこりが出やすく、フケなどがたまりやすい性質があります。

そのためハムスターアレルギーを助長しやすく、アレルギー持ちには不向きな素材です。

アレルギーが出にくい床材でおすすめなのは、新聞紙です。

 

シュレッダーなどで新聞紙を細かく裁断することで、ハムスターにも最適な立派なふわふわな床材になります。

次におすすめなのが、とうもろこしチップです。

とうもろこしチップは人間にはもちろん、ハムスターに対してもアレルギーを起こしにくい素材です。

あまり売られていないので入手が難しいことがデメリットですが、使ってみる価値はあります。

 

空気清浄機は必須アイテム

アレルギー持ちには必須アイテムなのが、空気清浄機です。

うちではハムスターがいる部屋と、リビング、寝室と計3台の空気清浄機を設置しています。

やはりつけているときといないときでは症状の度合いがまったく違い、しっかり稼働させていればほとんどくしゃみ、鼻水をすることなく抑えられます。

今どきの空気清浄機は、空気が汚れたら自分で感知し掃除してくれ、空気を常にきれいに保ってくれます。

 


シャープ 加湿空気清浄機 プラズマクラスター搭載 ホワイト KC-F50-W

 

うちで使っているのは、SHARPのプラズマクラスター7000です。

高感度ホコリセンサーとホコリから花粉・微小な粒子を感じ取り、素早く吸引してくれる「トリプルクリーンシステム」の機能が助かっています。

運転時も静かで音が気にならないので、寝室で使えるのがメリットです。

 

ゴーグル・マスク・手袋は3種の神器

中度~重度の人は、ハムスターのお世話をするときゴーグル、マスク、手袋は必須アイテムです。

ゴーグルは使い終わったら洗い、マスクは1日1回の頻度で使い捨てるといいです。

重度の人は手袋も使い捨てにするとばっちり。

 

床材の掃除の頻度はこまめに

「ハムスターの掃除頻度は月に1回がベスト。タイミングと注意点について」でも書いていますが、本来ハムスターのケージは頻繁に掃除しないほうがいいです。

頻繁に掃除をすることはハムスターにストレスを与え、寿命を縮めてしまうことに繋がります。

しかし、ハムスターアレルギーとあってはそうも言ってはいられません。

床材をこまめに取り換えて、ケージを清潔に保つことはアレルギーを抑える効果があります。

そこで、極力ハムスターにストレスを与えないために、掃除の仕方を工夫しましょう。
床材はトイレをしているところをこまめに取り除いて、床材全部を取り除くのは1週間に1回程度にします。

ケージと道具はウェットティッシュで吹き上げ、ケース全体を水洗いするのは2~3か月に1回ほどに抑えましょう。

ケージは水槽型に

ケージは金網ケージがもっともアレルギーとは相性が悪く、ハムスターの毛やフケを周囲にまき散らしてしまいます。

衣装ケースも、傷がつきやすいので、そこに汚れがたまってよくありません。

アレルギーに対しては水槽型が効果的で、アレルゲンが周囲に飛び散るのを他のケージより防ぐことができます。

しかし水槽型にするだけでは効果がないので、上部にフィルターを取り付ける必要があります。

ケージにフィルターを取り付ける

水槽型ケージでできるアレルギー対策ですが、上の開いている上部に、空気清浄機などのフィルターを取り付けます。

空気穴をいくつか開けて、しっかり空気が通るようにしておきましょう。

フィルターを取り付けることで、かなりの量のアレルゲンを抑えることができます。

ハムスターの部屋を分ける

中度~重度のアレルギー持ちの人は必ずやったほうがいい、ハムスターの部屋の隔離です。

一部屋ハムスターのためだけに開けて、ケージを設置しその部屋から動かさず、人の出入りも極力禁じましょう。

居座ると毛や粒子が服や髪の毛にくっついてしまうので、軽装で入って、部屋から出たらすぐにお風呂に入ると完璧です。

 

扉には冷蔵庫に張る冷気カーテンをはって、空気を逃がさないようにします。

重度のハムスターアレルギーを発症した人で、どうしてもハムスターを手放したくないという人で、庭に小さな小屋を建てて、そこをハムスター部屋にした人がいました。

 

もちろん冷暖房完備で、快適なハムスター部屋です。

アレルギーがあっても、ずっとハムスターを飼い続けたい人には最適な方法だと思いました。実際にできるかは難しいですが・・・

 

体調管理に気を付ける

アレルギーは体調不良のとき症状が悪化します。

栄養バランスがとれた食事と睡眠、適度な運動を取り入れることで、少しはアレルギーがマシになります。

アレルギークラスが2~3レベルの人は、体調管理に気を遣うだけで一生アレルギーを発症しないこともあるそうです。

 

お風呂や台所で洗わない

ケージや回し車、給水器などを掃除して洗うとき、人が使うお風呂や台所では洗ってはいけません。

どうしてもアレルゲンが周りに飛んでしまうので、洗った後アレルギーを起こしてしまいます。

外の手洗い場で洗ったり、外やベランダに水を持って行って洗うようにすると確実です。

 

アレルギーケア

アレルギーは一度発症すると完治することはありませんが、日常のケアで症状を軽減することができます。

わたしがしているアレルギーケアで、効果があったものだけをご紹介します。

 

L-92乳酸菌を接種する

L-92乳酸菌がアレルギーに対して効果が期待されることがわかってきました。

L-92乳酸菌は腸内環境を整え、体内の免疫を活性化させ、アレルギーを抑える働きがあります。

とくに皮膚がかゆい、鼻水が出る症状に効果的です。

ヨーグルトに入っていますが、すべてのヨーグルトに入っているわけではなく、特定のヨーグルトに入っているので、確認して食べましょう。

 

お肉は控えめに

お肉は腸内環境を悪化させ、免疫力を低下させてしまいます。

それを知ってから、以前はお肉大好きでしたが、今は意識的に量を少なくしています。

 

そうしてみるとアレルギーの差は歴然で、お肉を食べない日はほとんど皮膚のかゆみがなくなり、保湿クリームを塗るだけで過ごせています。

これは個人差がありますが、あまりお肉や脂質をとりすぎている人なら効果的かもしれません。

 

お風呂には保湿剤

わたしはとくに皮膚がかゆくなるので、お風呂の保湿剤は欠かせません。

ばっちり保湿されてかゆみが軽減できるのは、定番ですがキュレルです。

お風呂上がりの肌の乾燥を防いでくれるので、かきむしったかさかさ肌も治ってきました。


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