ハムスターへのヨーグルトの正しい与え方。毎日与えるのはNG
2018/09/20
ハムスターにはペレットのほかに副食を与えなければなりません。
うちではたまに健康のためにヨーグルトを与えています。
今回は、ハムスターへのヨーグルトの効果と、正しい与え方についてをご紹介します。
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ハムスターの食性について
ハムスターの餌の話になると、ついつい栄養素の話ばかりになりますが、ここでハムスターの食性について少し説明します。
一般的にハムスターには、昔から植物の種を中心に与えることが多かったのですが、最近では、ペットショップでは、
人の食べ物の種類のように、非常に多くの加工食品があります。
クッキー状のお菓子のようなものから、ドライフードでペレット状の総合栄養食のようなものまで、多種類です。
また自宅で飼育していると、自宅にあるものでも飼育ができるものがあるかもしれない、
そうした感じで、実際ハムスターの飼い方を調べると、野菜から、果物、あるいは水の種類まで色々と相談やアドバイスが多くあります。
ハムスター本来の食性は、実はあまり実態は知られていないかもしれません。
ハムスターは、草食というよりもやや雑食に近い動物で、食物繊維を消化できるだけではなく、穀物の外皮や殻を食べる場合もあります。
食物繊維の微量の栄養素も消化吸収出来る腸を持っていますので、他の動物よりも効率よく食べ物から栄養を効率よく摂取出来るのです。
ハムスターの仲間には、シベリアンハムスターと呼ばれる種類がいますが、
冬眠するこのハムスターでは、小腸に独特の分泌物があり、自分の体を感染予防として細菌から身を守る免疫機能があるそうです。
草食動物の特性として、腸内では食べた植物性の食べ物を腸内細菌の力で食べ物を発酵して消化を助けていることがあります。
従ってハムスターには腸内に元から住んでいる細菌類がいるというわけです。
従ってハムスターは排便で体外に出ていく細菌類を再吸収するために、食糞、つまり自分の糞を食べる場合もあります。
ヨーグルトには種類がある
ハムスターに与える乳酸菌の説明に入る前に、またここで少しヨーグルトなどに含まれる乳酸菌の説明をしてみましょう。
乳酸菌には市販されている家庭で手に入る食品には、植物性と動物性の2種類があります。
家庭ではぬか漬けやキムチなどがそれにあたり、自然の中で発生した乳酸菌を使って食材を発酵させたものです。
つまり、自然界の中に生息する細菌類ですね。一方の乳製品から作られるヨーグルトの場合は、
自然界にはそのままでは生息しておらず、動物の体内にしか生息しない細菌類です。
この代表格が耳にしたことがあるビフィズス菌です。この乳酸菌は、酸素にふれると死滅するので、嫌気性といわれます。
従って、このヨーグルトの発酵を作り出すビフィズス菌は、発酵するためには、酸素の少ない温かい環境でないと作ることが難しく、
ヨーグルトの伝統的な製法では、既に発酵して作ったヨーグルトを牛乳などに入れて、ビフィズス菌を培養して増やして作るといった製法が行われます。
ハムスターにヨーグルトは良いの?
ハムスターの腸内では、発酵によって消化を助ける働きがあります。しかしながら、これは食品に含まれる成分を除いたビフィズス菌だけです。
市販のヨーグルトは、乳製品ですので、牛乳に含まれるラクターゼと呼ばれる、独特の酵素が含まれています。
このラクターゼをハムスターでは、消化があまり良くありません。
従って、ある分量以上をハムスターに与えると、消化不良で下痢を起こす場合があります。
それでは、ハムスターにヨーグルトを与えてはいけないのかといえば、ハムスターを飼育する人では、
かなりの数の人が家庭にあるヨーグルトを与えています。
では、ハムスターにヨーグルトは本当に大丈夫なのでしょうか?
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ビフィズス菌摂取のためなら良い
すでに説明しましたが、ヨーグルトは酸素に触れると死滅するので、通常は液状の中で動物の体温程度の温度で培養出来るのです。
つまり、条件が揃えばごく少量でも増殖します。腸内細菌は、微生物なので、下痢や水っぽい糞などが繰り返されると体外に排出されます。
ハムスターの中で、室温が低いと体調を壊しやすいゴールデンハムスターでは、下痢をしやすく、
一旦下痢が2~3日続くと良く食べても下痢が続いて衰弱してしまいます。
従って、あまり冷えた液状のものはゴールデンハムスターには、あまり与えられません。
ヨーグルトもビフィズス菌を与える意味で、ゴールデンハムスターに与えるのは、体温を下げてしまうこともあるので、避けたほうが無難です。
与えられるのは、比較的寒さに強いタイプ
ゴールデンハムスターの野生の生息地は、中東の暑い地域ですから、当然冬場でも室温を高くしないと下痢になりやすいのです。
一方で、ハムスターで世界中で人気が高いジャンガリアンハムスターは、生息地がシベリアなので、寒さには多少強いですね。
どちらも乾燥地帯が生息地です。小さいハムスターのロボロフスキーは、ゴビ砂漠でやはり暑い地域です。
キャンベルはモンゴル、中国東北部で寒い乾燥地域ですね。
実際にハムスターにヨーグルトを与えている人の大半は、ジャンガリアンハムスターが多いですね調べると与える量に気をつければ、特にトラブルも健康に影響も無いようです。
ただ、ペットショップなどの管理では、ハムスター全般にはヨーグルトを与えることは殆ど無いです。
ヨーグルトを与える適切な量は?
これも説明したように、「ビフィズス菌が重要」なので、ヨーグルトそのものの乳製品の成分はハムスターには、あまり必要ありません。
しかもビフィズス菌は細菌の一種なので、少量でも腸内環境であれば、増殖し自然と住み着いてくれます。
ハムスターの体の大きさは、非常に小さく、水を飲む量もごく少量ですから、ヨーグルトを与えるなら、本当に極微量で構わないということになります。
ビフィズス菌の栄養を与えましょう
ヨーグルトの中にいるビフィズス菌にも、食べ物が必要です。
このビフィズス菌は、哺乳類の母乳の中にある成分を非常に良く食べて活性化していると言われています。
従って、生まれた時から、大体の腸内細菌は数がある程度決まっているわけです。
このビフィズス菌の食べ物がオリゴ糖です。
このオリゴ糖は、市販のハムスターの餌の中にも添加されていることもありますし、粉末状の純粋なオリゴ糖も入手出来ます。
粉末の純度の高いオリゴ糖の場合は、ハムスターの飲水に少し加えるだけで消化の助けになりますし、ビフィズス菌にとっても非常に良いものになります。液状のものより、顆粒や粉末状の純度の高いオリゴ糖の方が扱いやすいでしょう。
与えるなら、ジャンガリアン、与えるならほんの少し
ジャンガリアンハムスターなどの、北に生息していた種類であれば、ヨーグルトはほんの少量、
それも1匹に対してせいぜい耳かき一杯程度なら、与えても問題はありません。
下痢をしていない、元気なときに時々で構いませんね。頻度は多く無くても大丈夫です。
また説明したように、ビフィズス菌の食べ物、オリゴ糖なども飲水に溶かして与えるとなお良いです。
ただし、飲水をキチンと与えているなら、特にゴールデンハムスターの場合などは、
生野菜などは、なるべく控えてあげて、普通のペレット状の餌を与えたほうが良いです。
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