ハムスターが出てこないのはなぜ?その原因と対処法
2017/09/16
ハムスターといえば、エサをねだりに来る愛くるしい表情や顔を洗ったり、鼻をヒクヒクさせたりというその仕草、触ってモフモフの感触など限りない魅力のあるペットです。
しかし、そのどれもハムスターが巣箱から出てきて、様子が観察できるからこそ見れる表情や仕草…。
飼育し始めたのにハムスターが巣箱に入ってばかりで全然出てこない…。と感じておられる方も多いのではないでしょうか?
これはハムスターを飼った経験のある方の多くが感じる悩みです。
今回はハムスターが巣箱から出てこない原因を取り上げ、対処法を考えたいと思います。
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ハムスターが出てこない…考えられる原因は?
野生で生活しているハムスターはとても警戒心の強い動物です。
それもそのはず。
小さな体で捕食者に立ち向かうこれといった特別な必殺技も持たないハムスターが身を守るためには、常に周囲を警戒するしかありません。
なるべく巣箱の中で過ごして、敵に見つからないようにするのが一番良い方法なのです。
でもせっかくハムスターを飼い始めたのに、家の中でも野生と同じ状態ではとても寂しいもの…。
ハムスターが警戒心を強めてしまう原因にはいったいどのようなことが考えられるのでしょうか?
環境に馴染めていない
ペットショップから自宅に連れてきたばかりのハムスターの場合、環境に馴染めずに警戒心を強めて巣箱から出てこないことが考えられます。
ペットショップでは多くの他のハムスターと過ごしていたのに、新しい家に来たら一人ぼっち。
ハムスターにとってとても重要な自分の匂いも仲間の匂いもしない。という状況では怯えてしまうでしょう。
環境に馴染めていない場合の対処法は?
新しく家に来たばかりのハムスターが巣箱から出てこないというのは環境の変化による当然の反応ですので、過度に気にしすぎる必要はありません。
逆にこのような時に巣箱から無理やり出そうとしたり、いきなり巣箱のふたを開けてハムスターを驚かせたりしないように注意が必要です。
そのような行動によって、はじめにハムスターに恐怖心を与えてしまうとハムスターは飼い主を敵として認識してしまい、今後仲良くすることがとても難しくなってしまいます。
一番の対処法はそっと見守り、エサを食べに出てきた時に飼い主から直接与えることです。
エサをもらえると分かればハムスターも飼い主を仲間として認識してくれるはずです。
根気強く待ってから少しずつ距離を縮めるようにしましょう。
しかし、飼い始めてからしばらく時間が経っているにも関わらず警戒心を強めて巣箱からでてこないという場合もあるかもしれません。
そのような時にはハムスターにとって大切な匂いが関係していることも考えられます。
嗅覚に頼って生活しているハムスターは自分の匂いがしなかったり、慣れない匂いがしていると警戒心を強めてしまう事があります。
巣箱やゲージの掃除をした時や新しくお家に連れてきた場合には、おしっこをした場所の床材をすべて捨ててしまうのではなく、巣箱の外にもおいてあげるようにしましょう。
巣箱の外でも自分の匂いがすると、そこも自分のテリトリーと考えて巣箱の中から出てきやすくなるはずです。
体調を崩している
これまでは巣箱から出てきて元気に過ごしていたのに、突然巣箱から出てこなくなってしまうこともあります。
普段とは違う行動をしている場合は体調を崩していることが考えられます。
自然界では体調を崩して巣の外に出ることは直接命に関係する危険な行動ですので、飼育下でも同じように巣箱から出てこなくなってしまうことがあります。
体調を崩している場合の対処法は?
体調を崩している場合には症状を観察する必要がありますので、巣箱を開けて様子を見てあげましょう。
病気にかかっていたり、ケガをしていることも考えられます。
いつもと違う行動をしている場合にはよく観察し、異常があればすぐに動物病院へ連れて行くようにします。
寒がっている
野生ではハムスターは乾燥した砂漠地帯に住んでいる動物です。
気温が下がる季節や朝晩には巣箱に入って寒さを過ごします。
四季のある日本では冬の時期はハムスターにとって寒すぎる室温となってしまいます。
寒がっている場合の対処法は?
ハムスターが快適に過ごすことのできる温度は18℃~27℃前後です。
ハムスターは寒すぎると冬眠してしまうこともありますが、それは野生で生き残るためのやむを得ない手段ですので、飼育下では冬眠させないように気温を調整します。
巣箱を暖めるためのヒーターなどが販売されていますが、巣箱だけを温めていると余計に巣箱から出てこなくなってしまうこともあります。
ハムスターが寒い冬の間でも巣箱から出てきて観察できるようにするためには、飼育しているお部屋全体を暖めるようにしましょう。
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ただただ眠い…
ハムスターが巣箱から出てこない原因で最も多いのはこの眠気のせいかもしれません。
ハムスターは基本的に夜行性の動物です。
日中は巣の中で敵に出会わないように静かに過ごし、気温が高過ぎず、敵にも見つかりにくくなる夜間にエサを探します。
これはハムスターの本能的な行動のため、急にその生活リズムを変えさせることは難しいものです。
また、無理に起こしたり生活リズムを変えさせてしまうとホルモンバランスを崩したりストレスが溜まったりしますので、寝ているハムスターを無理やり巣箱から出すことはやめましょう。
ただ眠くて巣箱に入っている場合には、よくあくびをしていたり、夜間には活発に回し車で遊んでいたりします。
そのような場合には健康に異常があるわけではありませんので、静かに見守ってあげるようにしましょう。
ただただ眠い場合の対処法は?
健康に異常があるわけでなければ安心できますが、いくら健康でも昼間全くハムスターと触れ合えないのは寂しいものです。
眠くて巣箱から出てこないハムスターを巣箱から呼び出すために、エサを上手に使いましょう。
ひとつの良い方法は、エサを与える時間をきちんと毎日決めて守ることです。
巣箱やエサ入れに常にエサが入っていると夜間にエサを運んだり、人のいない時間に巣箱で食べていたりして全く観察することができません。
そのため、エサ入れに入れておくエサの量は最小限とし、エサを与える時間を決めるようにします。
またその時ハムスターの名前を呼びかけるようにしましょう。
ハムスターは嗅覚と共に聴覚もとても敏感な動物です。
いつも同じ名前を呼びかけてからエサを与えるようにすると、その声に反応して巣箱から出てくるようになります。
音と時間でエサがもらえる時を覚えさせて、巣箱から出てくるようにすることができるでしょう。
また、巣箱に入って寝ているハムスターの様子を観察する良い方法もあります。
販売されているハムスターの巣箱の中には巣箱の一部分が窓のように開閉できる構造となっており、外から観察できるように設計されているものもあります。
急に窓を開いて驚かせないように注意が必要ですが、寝ている姿でもハムスターを観察できるのはうれしいものです。
まとめ
本来、夜行性の動物であるハムスター。
私たちの活動する時間には巣箱で休んでいるのが普通ですが、体調を崩していたり、怖がって出てこれない場合もあります。
また、少しの工夫でハムスターと触れ合う時間を増やすこともできます。
ハムスターにとっても飼い主にとってもストレスなく触れ合う時間が見出せるように工夫しましょう。
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