ハムスターにブラッシングは必要ない。毛の手入れ方法について
2017/10/19
飼育しやすいと言われる小動物の中でもハムスターは特に手入れの必要も少なく、多くの人にとって比較的飼いやすいペットと言われます。
でも可愛いハムスターのために何かしてあげたいと思うのがハム親心というものです。
犬や猫を飼育する時には毛繕いのお手伝いを飼い主が行う必要がありますが、ハムスターの場合にはどうでしょうか?
今回は特にハムスターの毛並みのお手入れ、ブラッシングについて考えてみたいと思います。
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ブラッシングとは?
まず、ペットのブラッシングとはどんなことを指すのでしょうか?
特に犬を飼育している場合には、時々動物特有の匂いがすることがあるかもしれません。
犬は匂いを発生させやすいアポクリオン腺がほぼ全身にあり、匂いを減らすために定期的なブラッシングやシャンプーをする必要があります。
また、定期的にブラッシングすることで皮膚の血行を高め、皮膚病などの病気を避ける効果も期待できるとされています。
ペットショップなどに行くとブラッシング用品が並んでいますが、ほとんどは犬または猫用のブラシのため短いピンが付いているものや硬めの獣毛が付いている物が大半を占めています。
もしハムスターをブラッシングする場合にはそれらの犬猫用のブラシは適していませんので、やわらかめの歯ブラシやくしを使い、優しくなでるイメージです。
シャンプーやリンスといった匂いのあるものや水で洗い流すものは、匂いに敏感で水も苦手なハムスターには適しませんので使わないようにします。
ハムスターにブラッシングは必要ない?
犬や猫にはブラッシングの効果があると言われるものの、ハムスターにはブラッシングは必要なのでしょうか?
結論から言うと、基本的にハムスターにブラッシングする必要はありません。
理由は簡単。
ハムスターはとても清潔好きで自分でブラッシングができてしまうからです。
ハムスターが座りながら自分のお腹や背中を舐めたり、顔を洗うように何度も手で拭ったりする姿を見たことがあると思います。
あの行動がハムスターのブラッシングなのです。
キレイ好きなハムスターは暇さえあればいつでも毛繕い=ブラッシングをしています。
自分の体に適度な脂と自分の匂いを付けて、毛並みを整え安心しているのです。
ところが、私たちが気を遣い過ぎてブラッシングをしてしまうとハムスターがせっかく付けた自分の匂いが消えてしまったり、別の匂いが付いてしまったりしかねません。
ハムスターにとって体の匂いはとても大切な為、それが確認できないと混乱したりストレスになってしまいます。
また、ハムスターは体もとても小さい為ブラッシングの仕方が強すぎたりするとそれもストレスになってしまいます。
時にはブラッシングした時に明らかに手を挙げて威嚇してきたり、声を上げて嫌がることもあります。
そこまでの反応を示さない場合でも、ハムスターは基本的に飼い主によるブラッシングを必要とはしていませんので、そのことをまず念頭に置いて接する必要があります。
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例外的なブラッシングが必要な場合とは?
基本的にはブラッシングを必要としていないハムスターですが、例外的にブラッシングを必要とする場合もあります。
それはどのような場合でしょうか?また、ハムスターをブラッシングする場合にはどんな点に注意すればよいのでしょうか?
飼育しているハムスターが長毛種の場合
ハムスターの人気が高まるにつれて、いろいろな毛の色や大きさのハムスターの改良品種が生まれ、そのうちのひとつにハムスターの長毛種がいます。
通常野生で生活しているハムスターよりも毛が長く、さらにモフモフした印象の改良品種です。
本来原種と同じ短毛種のハムスターは体に汚れが付いても適度な体毛の油分と毛の短さからすぐに汚れが取れるようになっています。
しかし、長毛種の場合人為的に体毛が長くなっているため汚れが付きやすかったり、毛がからまりやすくなっています。
そのような状態をそのままにしておくと、細菌が発生して皮膚病に感染しやすくなったり、体が臭ったりしやすくなり、健康的ではありません。
そのため、長毛種を飼う場合には定期的にブラッシングをしてあげる必要があります。
柔らかめの歯ブラシを使ったり、人間用のくしもやわらかめの物なら使用できるでしょう。
必ず頭側から尻尾に向けてブラッシングするようにします。
しかし、長毛種にブラッシングしてあげる場合にも個体によっては激しく嫌がったり、怒ったりする子もいたりします。
そのような場合には無理やりブラッシングするのではなく、長く伸びすぎた毛を切ってあげる方が効果的でしょう。
汚れが付いてしまった部分や毛が複雑に絡み合ってしまった部分は無理にブラッシングするよりもカットしてしまった方が飼い主にとってもハムスターにとっても気が楽かもしれません。
いずれにしても長毛種は人間によって人為的に生み出された品種であり、弱い面もありますので飼い始める前によく調べて、飼育可能かどうかを検討してから飼い始めるようにしてください。
病気になって毛繕いできないでいる場合
病気にかかってしまい、ハムスターが自分で毛繕いができなくなってしまう場合もあります。
まず、理解しておきたいのはハムスターが自分の体をブラッシングできなくなるということは病気がかなり進行してしまっている可能性が高いということです。
自然界においてハムスターの匂い管理はとても重要です。
自分の毛繕いが十分に行えず体が臭ってしまう場合、敵に見つかりやすくなり命の危険が増してしまうからです。
病気が進んでしまった場合には、やわらかい歯ブラシなどで優しくブラッシングしてあげることも良いかもしれませんが、無理に行うことは避けましょう。
また体から臭いがしてしまう場合には、飼育用品を匂いを抑えるものに交換したり、交換の頻度を高めることによっても臭いを抑えることができるでしょう。
ハムスターの毛並みのお手入れで気を付けると良い点とは?
ブラッシングは基本的にハムスターには必要ないということですが、ハムスターの毛並みがあまり良くないと感じる場合にはどんな点に注意すれば良いのでしょうか?
ハムスターは自分で体をブラッシングする以外にも、砂場や床材のウッドチップなどに体を擦りつけることで汚れを落とし、毛並みを整えています。
もしまだ砂場などを設置していなければゲージ内にセットし、様子を見守ってあげましょう。
また、床材についてはあまりにも廉価な商品は避け、ペーパーチップなどの人工加工製品よりもウッドチップなどの天然由来製品の方がおススメです。
また、毛並みが良くないと感じる場合にはブラッシングの問題よりも食事の栄養バランスを見直すことを優先した方が良い場合も多くあります。
タンパク質の多い植物の実や種類を与えすぎていないか、またその逆に生野菜などばかりに偏っていないかを見直す必要があるでしょう。
嫌がるハムスターもいますが、基本食をペレットにしておやつ程度にヒマワリの種やナッツ類、野菜類を与えるのがベストバランスと言えます。
バランスの良い食事をしていて、ブラッシングを自分で行うことができればハムスターの毛並みも改善していくことでしょう。
まとめ
自己管理能力もとても優れているハムスター。
ブラッシングもしっかり自分で行うことができてしまいます。
しかし、飼い主としてはブラッシングしてあげたくなってしまう気持ちもよく分かります。
私がおススメするのは、ハムスターを手乗りさせた時に人差し指と中指で背骨沿いをなでてなげること。
頭から尻尾にかけて毛並みを整えてあげると大人しく撫でられて嫌がることはほとんどないと思います。(飼い主との信頼関係にも因りますが…。)
ブラッシングというよりもハムスターにとってのマッサージ感覚でスキンシップも図ることができるので、おススメの方法です。
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