ハムスターがケージを噛むのはなぜ?原因と超効果的なしつけ対策
2017/09/12
ガジガジ・・・ガジガジ・・・
金網ケージでハムスターを飼っていると、ケージを噛むハムスターが結構な割合でいます。
ハムスターを飼っている人の問題でも上位の悩みで、かなりのハムスターにケージを噛む問題行動が見られます。
今回は、なぜハムスターはケージを噛むのか原因と、しつけ、対策方法をご紹介します。
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ケージをかじるとどうなる?
ケージを噛むハムスターは、なんとも一生懸命ですが、それを放置していると病気やケガを引き起こしてしまいます。
もっとも可能性が高いのは、歯周病です。
ケージを噛むことによって、歯に傷が入り、傷にばい菌がたまりやすくなって歯周病になってしまいます。
歯周病になると固い食べ物が食べれず、最悪餓死することもあります。
ほかに、噛み合わせが悪くなる不正咬合になることがあり、出血したり、くしゃみ鼻水を引き起こします。
これも悪化すると食べ物が食べられなくなり、危険な状態に陥ります。
ハムスターがケージを噛む原因
ハムスターのお悩み問題として、上位の悩みに上がるのが、「ケージを噛む」こと。
金網ケージを使用していると、3~4割の飼い主さんから、ハムスターがケージを噛むので困っている。という話を聞きます。
こんなにたくさんのハムスターから、同じ行動がみられるなら、これは普通のことなの?というと、じつは違います。
ハムスターは理由もなくずっとケージを噛み続けたりはしません。
ケージを噛み続けるのは、ハムスターに何らかの不満がたまっているというサインです。
不満を感じている
エサもあげているし掃除もしているし、ストレスなんて感じているのかな?と、人間側からしたら思ってしまうかもしれません。
犬や猫は人間と近い感覚を持っている部分が多いですが、ハムスターは人間とはまったく違う感覚を持っている生き物です。
掃除はできるだけしてほしくないですし、みんなと一緒に過ごすより、単独行動を好みます。
とくにハムスターが不満を感じやすいのは、ケージが快適でない場合です。
ケージが狭かったり、掃除をしすぎていたり、床材を気にいっていなかったりなど、考えられるイライラの原因は多様です。
ハムスターは不満を感じると、ここよりももっと快適な新境地を探して、ケージを噛んで出ていこうとします。
エサをくれると思っている
金網越しにハムスターにおやつをあげると、小さな手で喜んで受け取って、おいしそうに食べる姿が見られます。
ほお袋いっぱいに詰めて、ぷっくりとしている姿もかわいいですよね。
しかし、金網越しにエサを与えると、エサが欲しい時に金網を噛んでしまうことに発展します。
ハムスターの知能は人間の赤ちゃんにすると1才くらいと言われていますが、食べ物に関しての記憶力はそれ以上と言われています。
やはり野生の本能として、生きることに直結することに関しては、一度でもしてしまうとクセになってしまいます。
決して金網越しにエサを与えないようにして、内側からのみ与えるようにしましょう。
エサをくれると思っていることが原因の場合、人がいるときのみ金網をかじるので、よく観察してみましょう。
外に出たいというサイン
ケージに不満があると、外に出たいという欲求から金網を壊して外に出ようと何時間でも噛み続けます。
とくにお散歩をさせている場合、簡単に外に出られることが分かっているので、その欲求は強くなります。
脱走することがある場合、さらに外に出たい=金網をかじることは強くなります。
この原因の根本は、やはりケージに不満があるということに繋がります。
危険を感じている
ハムスターの行動の原点は、「危険かそうでないか」です。
すべての行動はハムスターにとって危険があるかないかで判断され、危険ならそれに伴い、危険を避けるための行動をとります。
金網ケージに見られることですが、金網ケージのメリットとして、風通しが良いという点があります。
これで夏は熱がこもらず、快適にハムスターが過ごせると、値段も安いですし使っている人も多いです。
しかし、金網ケージは風通しが良すぎることから、ハムスターの本能を刺激することがあります。
ハムスターは目が悪く、空気の通りで建物の構造や敵の位置を確認することができます。
よく映画で、危険な建物から脱出するとき、避難するねずみを追いかけると出口が見つかるのは、その能力のおかげです。
これをケージを噛むことに当てはめると、金網は空気の通りが良すぎて、ハムスターが外の様子を気になりすぎることがあります。
これが原因の場合、ケージから出してお散歩をさせて部屋の安全確認を自らさせたり、ケージを水槽がたにして空気の通りを悪くするなどして改善することができます。
クセになっている
とくに何の問題もないのに、ケージを噛み続ける場合。これは、ケージを噛むことがクセになっている場合があります。
上記のような理由からケージを噛んでいて、問題が解決されたのに関わらず噛み続ける。
これは、噛むことが習慣のようになっていると考えられます。
問題が解決されれば、ほとんどのケースで徐々にケージを噛む頻度が落ち、ほとんど気にならなくなります。
しかし強いクセになっているときは、完璧に治るわけではなく、たまに噛むことがあります。
歯の調節はしていない
ケージを噛むのは、歯の長さの調節をしているのかな?と思われることがありますが、これは違います。
ケージは歯を削るのには不向きで、ハムスターの主食であるペレットを与えておけば、歯は自然に削られます。
放っておくと歯周病や不正咬合になるので、やはり原因を探ることが大切です。
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ケージを噛まなくさせるしつけ方法
犬や猫にはある程度しつけができますが、ハムスターには人間の思う通りのしつけはできません。
犬や猫の知能は人間の赤ちゃんでいうと3才ほどと、ある程度人間の言葉がわかり、コミュニケーションが成立することで、しつけすることができます。
しかしハムスターにはそれができないので、いくら叱っても言い聞かせても、ケージをかじらないようにしつけることはできません。
ケージをかじる原因を的確に探り、その問題を取り除いてあげることでケージを噛まなくすることができます。
ケージを水槽型に替える
一番手っ取り早い方法として、金網ケージから水槽や衣装ケースにケージを替えてしまうという方法です。
基本的に、金網ケージは狭いタイプが多く、それだけでハムスターは不満を感じていることが多いです。
ケージの充実度をはかれば根本的な解決につながります。
おすすめはちょっと手は加えますが衣装ケースです。
安く買えて広さは十分ですし、ハムスターの不満に合わせたカスタマイズも思い通りにできる点がメリットです。
関連「これは便利!衣装ケースでのハムスターの飼い方。手作り方法から大きさまで」
ケージの大きさを広くする
ハムスターが不満をストレスを感じる原因として多いのは、ケージが狭すぎることです。
どんなタイプのケージでもいいですが、ドワーフハムスターならサイズは縦29×横45×高さ30センチは欲しいです。
体の大きいゴールデンハムスターは、縦29×横60×高さ36センチほどが最低限の理想サイズです。
同じ金網ケージでも、広いサイズに替えるだけでかじることがなくなります。
床材を替える
床材はどんなタイプのハムスターにでも合う物はなく、好みが反映されます。
兄弟のハムスターを飼ったことがありましたが、弟ハムはウッドチップの床材で巣を作り眠っていました。
兄ハムはウッドチップが嫌いだったようで、ケージの下に敷いてある新聞紙を引っ張り出して、ウッドチップを払いのけて巣を作っていました。
少し経つと兄ハムだけケージをかじりだしたので、床材を100%新聞紙に替えると、ケージを噛むことがなくなりました。
きっとウッドチップのない場所へ逃げ出したかったんでしょうね。
いろいろな床材を少量与えてみて、好きな床材を探してみましょう。
とくに牧草やワラなどは、皮膚に刺激することがあり、相性が合わない場合が多いようです。
エサは決まった時間に与える
ハムスターは夜行性なので、夕方6時ごろから起きだして活動を始めます。
そのためうちでは夜7時がご飯タイムとしています。
朝や昼間にご飯を与えてしまうと、ハムスターがご飯を食べるためにわざわざ起きだし、それでストレスを感じてしまいます。
それ以外の場合は、ご飯は与えないよ。という意思表示にもなるので、ハムスターもご飯の時間以外でエサをねだるストレスからも解放されます。
お散歩させている場合、外でエサをあげたり、食べ物を見つけたりすると、外に出たい!と、ケージを噛むことがあります。
お散歩させるときは、ハムスターが拾い食いするような食べ物が落ちていないか確認しましょう。
いろいろな種類のかじり木を試してみる
1つは必ずかじり木はケージに置いているでしょうが、かじり木にはバリエーションがあります。
かじり木にもハムスターそれぞれの好みがあるので、よくかじるかじり木を見つけてあげましょう。
かじり木に集中するようになれば、ケージを噛むことがなくなる場合があります。
りんごや栗、ぶどうのかじり木など、いろんな味を楽しませてみましょう。
かじり木フェンスを設置する
かなり効果的な対策として、かじり木フェンスを設置する方法があります。
よくかじる場所や、ケージをよじ登ってかじるならその場所に、このかじり木フェンスを設置しておきます。
すごい勢いで噛んでくれるので、ケージを噛むことを忘れて集中してくれます。
ハムスターにとったら、ケージを噛んでいる感覚なんでしょうね。
もちろん木材なので、ハムスターには無害で、歯を整える効果も期待できます。
お散歩させる
ケージ内の不満を解消すれば、ほとんどの場合かじり癖は解消されますが、ゴールデンハムスターは別です。
ゴールデンハムスターはドワーフハムスターよりも知能が高く、好奇心も旺盛です。
そのためどんなにケージを広くしても不満をなくしても、外に出たがります。
お散歩をさせることで不満は解消できるので、定期的に外に出してあげましょう。
関連「安全なハムスターの散歩方法~部屋の準備から時間、返す方法まで」
簡単に出られると思わせない
出入り口が横についているケージや、脱走されることがある場合、ハムスターは簡単に外に出られることを覚えます。
一度覚えられてしまうと、外に出たいとケージを噛んでしまうので、「簡単には出られないんだぞ」と教えることが大事です。
出入り口が上にあるケージに替えたり、水槽型など、脱走が困難なことを体感させましょう。
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