ハムスターが長生きする餌の与え方。種類と組み合わせ、量について
2017/11/03
テレビを見ていると健康に良い食べ物や、その食べ方などの番組がとても多いことに改めて気づかされます。
やはり誰しも元気で長生きすることには関心がありますよね。
それは長い時間を一緒に過ごす、家族の一員のペットに対しても同じはずです。
ハムスターは一般的に1年半~2年程度の寿命と言われ、私たち人間の寿命からするととても短く感じますが、やはりできる限り長生きしてほしいもの。
今回は、ハムスターがより長生きできるようにサポートするための餌の与え方について考えたいと思います。
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食べ物、食べる量、バランスはとても重要
私たち人間と同じように、ハムスターの寿命には食べ物が大きく関係してきます。
そして何を食べるかだけでなく、どれくらいの量を、そしてどのように組み合わせてバランス良く食べるかもとても重要となります。
では、まずハムスターにとって大切な栄養素とはどんなものがあるのでしょうか?
私たちと同じく雑食性の哺乳類であるハムスターは、体を維持し成長するために3つの大切な栄養素が必要です。
それは、炭水化物・タンパク質・脂質です。
では、それらの栄養素はそれぞれどのようなエサに含まれているのでしょうか?
炭水化物
炭水化物は大きく分けると食物繊維と糖質に分けられます。
ハムスターが毎日の生活を維持し、体を動かすために欠かせない栄養素となります。
炭水化物はお米や麦などの穀類、そしてイモ類(ジャガイモはハムスターには与えてはいけません)などに多く含まれています。
人間が食べるうどんやスパゲッティなどの麺類などにも炭水化物は含まれていますが、それらの食物は美味しさを追及しているため、ハムスターが必要とする食物繊維はほとんど含まれていません。
ハムスターにとっては栄養素が糖質ばかりに偏った食べ物ですので、基本的に人間の食べ物をハムスターに与えてはいけません。
炭水化物がバランスよく含まれている食べ物としては麻の実や大麦などの穀物がおススメです。
タンパク質
タンパク質は骨格や筋肉など体をつくるために大きな役割を果たし、成長期のハムスターにとって非常に重要な栄養素となります。
ハムスターの健康的な体をつくる点で特に重要なのは動物性タンパク質です。
野生のハムスターは穀物や植物の葉、茎、芽などだけではなく昆虫なども食べて生活しています。
しかし、飼育下ではどうしても昆虫などを与えることが難しいため、飼い主が生野菜やヒマワリの種ばかりを与えていると、動物性タンパク質が不足してしまいます。
ハムスターに与えやすい動物性タンパク質の含まれる餌としては、煮干しやミルワームなどがあります。
特にミルワームは栄養化も高く、ペットショップで比較的手に入りやすいためおススメの餌です。
生きたミルワームを与えることに抵抗が無ければ、ハムスターも喜ぶため手軽に動物性タンパク質を与えることができる餌のひとつです。
脂質
ハムスターも私たちと同じく脂質を適度に取り入れることによって毎日の活動を行うためのエネルギーを得ることができます。
しかし、飼育下のハムスターは特に運動不足になっていることが多いため、脂質を摂り過ぎると肥満傾向になります。
成長速度の速いハムスターの場合、ペットショップで購入した時にはほっそりとしたスリム体型であってもほんの2,3週間後には肥満ぎみになっているということもあります。
ハムスターの餌として代表的なヒマワリの種、アーモンド、ピーナッツなどのナッツ類はどれも脂質が非常に高いため、必ず主食ではなくおやつとして与えるようにします。
おやつを見せるとすり寄ってくるハムスターの姿はとても可愛く、ついつい与えすぎてしまう傾向がありますが、ハムスターの健康のために我慢しましょう。
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ペレットを与えながら、年齢に合わせて調整
ハムスターにとって重要な三大栄養素について考えましたが、これらの栄養素をどのようにバランス良く与えれば良いのでしょうか?
一番簡単な方法は主食をハムスター用のペレットにすることです。
ペレットには三大栄養素のすべてがバランスよく配合されています。
ハムスターにとっては少し味気なく感じる食べ物なのか、他の食べ物に比べると嗜好性は全体的にあまりよくありませんが、健康を第一に考えるならやはりペレットを主食にするべきでしょう。
他のおいしい餌に初めから慣れてしまうとペレットを食べなくなってしまうので、まず最初にペレットだけを与えてそれが主食であることを意識させてから、他の食べ物をおやつとして与えるのが良い方法です。
加えて、ハムスターの健康を考えるうえでもう一つ考えるべき要素があります。
それはハムスターの年齢です。
私たちも体の成長に合わせて必要な栄養素の量が異なってきます。
ハムスターの場合には私たち人間よりも寿命が短いため、さらに短いスパンでその時に必要な栄養素のバランスを考慮してあげる必要があるのです。
では、ハムスターの年齢に合わせてどのように餌を調整できるでしょうか?
生後6か月までの成長期
ペットショップで販売されているハムスターの多くは生後1~2か月前後の赤ちゃんハムスターです。
しかし、ハムスターの成長期は短くその後の数か月で一気に大きく成長します。
この時期にしっかりと摂りたい栄養素は動物性タンパク質です。
成長期にはハムスターの骨格や筋肉が一気に成長します。
その成長をしっかりサポートするために煮干しやミルワームなどの動物性タンパク質を他の年齢のハムスターよりも多めに与えることが大切です。
とは言ってもこの時期のハムスターはまだ体重も軽いので、ジャンガリアンハムスターなどのドワーフハムスターならミルワームを1,2匹、ゴールデンハムスターなら2,3匹毎日与える程度で良いでしょう。
特に成長期には飼い主の気が向いたときだけ与えるということではなく、定期的に動物性タンパク質を摂取できるようにしてあげましょう。
生後半年~1年半の成熟期
生後半年を過ぎて成熟したハムスターには、ペレットを中心にだんだんおやつを減らすようにしましょう。
一般的にハムスターの適正な餌の量は体重の10%ほどと言われていますが、ペレットについては食べ過ぎて太るということが基本的にはないので、エサ入れにいつもペレットは入れておくようにし食べる量を自分で調整できるようにしてあげます。
肥満の原因はナッツ類や人間の食べ物が主であり、与え過ぎには注意が必要です。
たしかにそのようなおやつを見せるとハムスターが寄って来てくれるので飼い主としてはうれしいのですが、ハムスターの健康を第一に考えるなら我慢しましょう。
フルーツや生野菜もハムスターをおびき寄せるには効果を発揮しますが、水分量が多く与えすぎると下痢をしてしまうので、これも我慢が必要です。
生後1年半~の老成期
生後1年半を過ぎて年齢を重ねるとハムスターもだんだん固いものが食べられなくなってきます。
これまで主食として与えてきたペレットも固すぎる場合が出てくるかも知れません。
少しやせてきたかな?と感じる場合には、ペレットを食べれているかを確認してみると良いでしょう。
ペレットは食べやすい柔らかいタイプに切り替えたり、水でふやかしてから与えるなど工夫してあげましょう。
この時期になると粗食に切り替えた方が長生きする傾向にあるので、脂肪分の高いおやつはさらに少なめにし、ペレットと少しの野菜をメインにするのが良いでしょう。
まとめ
私たち人間と同じくハムスターにとっても毎日の食事は健康に直接影響を及ぼします。
成長期から成熟期、老成期にかけても必要な栄養素が変化しますので、それに合わせて与える餌も調整してあげましょう。
ハムスターからすれば、与えられた餌を食べることしか選択肢はありませんので、何を与えるかは慎重に選んであげるようにしてください。
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